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「タモリのボキャブラ天国」とキャブラーたち

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若手芸人のチャンスの場

1980年代始めに起こったお笑いブームにより芸人たちが活躍する番組が増え、テレビも新しい人材を必要としていた。そこで吉本興業以外の芸能事務所もお笑い芸人の養成に力を入れるようになり、80年代終わりから90年代にかけて次々と若手の漫才コンビやコントグループが結成されている。

しかしこの頃は無名の若手芸人を使ってくれるような番組はほとんどなく、彼らはライブなどで地道に活動しながらじっとチャンスを待つしかなかった。

そこへ登場したのが、フジテレビ『タモリのボキャブラ天国』という番組だった。

初期のボキャ天

通称“ボキャ天”と呼ばれたこの番組の初期は視聴者からダジャレの投稿を募り、それを映像化してタモリとパネラー審査員が面白ランクをつけるという趣旨の企画だった。

この番組に寄せられたボキャブラネタは映像を被せてこそ面白さが増すのだが、フレーズだけでも面白さが伝わるネタをいくつか紹介すると・・・

 

『クリスマス・イブ』から ー 兄は夜更け過ぎにユキエと変わるだろう(雨は夜更け過ぎに雪へと変わるだろう)
『大阪で生まれた女』から ー 大阪で踏まれた女が他界(大阪で生まれた女やさかい)
『夜明けのミューから  ー オバケのQ、耳がないな(夜明けのミュー、君が泣いた)

などがパネラー審査員から高評価を受けている。

 

『タモリのSUPERボキャブラ天国』

『タモリのボキャブラ天国』は1年の放送期間でいったん終了したが、半年後『タモリのSUPERボキャブラ天国』として復活した。この番組の中で若手芸人にボキャブラネタを発表させるコーナーを作ろうということになり、それまでくすぶっていた無名芸人たちが一気に世の中へ飛び出してきたのである。

この番組で活躍した若手芸人はボキャブラー略して“キャブラー”と呼ばれ、たちまち視聴者の人気を得る。この番組でブレイクした主な芸人をキャッチフレーズと共に紹介すると・・・

爆笑問題《不発の核弾頭》、ネプチューン《電光石火の三重殺(トリプルプレイ)》、Take2(東貴博)《魅惑のサラブレッド》、つぶやきシロー《ロンリーウィスパー》、海砂利水魚(くりぃむしちゅー)《邪悪なお兄さん》

などボキャ天終了後に勢いを失ったキャブラーたちを除いても、これだけ名前が挙げられる。

その他、この番組を経てのちに活躍することになる芸人に、アンジャッシュ・アンタッチャブル・オアシズ・江頭2:50・テツandトモ・ペナルティ・野性爆弾・土田晃之・オセロ・ロンドンブーツ1号2号・おぎやはぎ・極楽とんぼ・はなわ・北陽・山口智充・小坂大魔王などがいる。

 

ボキャ天の役割

ボキャ天は吉本に所属する芸人以外にも、様々な芸能事務所の若手芸人にチャンスを与える場となった。番組はその後のお笑いの中核をなす芸人たちを世に送り出す役目を果たし、何度も名称を変えながら2000年代初頭まで続いたのだ。

最後にキャブラー渾身のネタを紹介しておこう。

 

爆笑問題: 汚名挽回に行ってこい → おめえパン買いに行ってこい
ネプチューン: あと三日の命です → アトミックパンチです
海砂利水魚: 大胆に生きるんだぞ → 『タイタニック』はいいぞ~
つぶやきシロー: 今月、だいぶ使ったからなあ → 今月、大仏買ったからなあ
ロンブー: 今度お隣に引っ越してきたんですけど → コント俺なりに引っ張ってみ
たんですけど
オアシズ: 物々交換 → ブスブス交換
パイレーツ: 意地を見せるか? → 乳を見せるか?
XーGUN: 奥菜恵 → 大きな牝牛
プリンプリン: 毛利軍め! → モーニング娘!
サービスパンダ: 今、変なこと考えた → 今、研ナオコ考えた
アニマル梯団: 顔はぶたないで、わたし女優よ → 顔は豚なんだよ、ただし巨乳よ
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