「マツコ&有吉 かりそめ天国」と2人のMC

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マツコと有吉のトーク番組

好評だった『マツコ&有吉の怒り新党』を受けリニューアルしてつくられたのが『マツコ&有吉 かりそめ天国』だが、どうも面白さが半減してしまっている。渡部のグルメ企画とか富士登山企画とか長々とやっていたが、面白くないしどうでもいい。

VTRはマツコと有吉のトークを引き出す材料程度のものでいいのに、スタッフはわかっていないのだろうか。まあそれだと日テレの『月曜から夜更かし』と同じになってしまうが。

前身番組『マツコ&有吉の怒り新党』はマツコと有吉がMCとして飛躍するきっかけとなった番組である。視聴者の投稿を元に2人がトークを展開するのだが、特に毒を吐かなくても本音に近い部分で語っているのが視聴者の共感を呼び、それだけで面白い番組となっていた。

マツコ どっしりとした安定感と信頼感

マツコが最初テレビに現れたときは、見た目のインパクトもあり正体不明のキワモノといった扱いだった。マツコ最初の冠番組はフジの深夜番組『マツコの部屋』という『徹子の部屋』をパロディ化した15分の低予算番組である。この番組ではマツコを黒柳徹子に擬し、さらにバケモノ化したキャラに仕立てていた。

だがこの番組でマツコはバケモノキャラを演じながら、的を射た指摘と機転の利くトークでただのキワモノではないところを見せてくれたのである。このあとマツコは芸能事務所入りをして正式なタレントとなると『怒り新党』などいろいろな番組でレギュラーを獲得してゆく。

マツコが沢山の番組でMCとして必要とされている理由は、機転の利くトークに加えて、視聴者に与えるどっしりとした安定感と信頼感だろう。マツコには決して建前だけでものを言わないという信頼感と、マイノリティーならではの深い経験に裏付けられた言葉をくれるという、安定感があるのだ。

そのままかもしれないが、老舗オカマバーの人気ママみたいなものだろうか。MCスタイルも見た目も、ゲストを迎えるベテランママといった趣がある。

有吉 毒舌を中和させる個性

一発屋芸人の立場で呼ばれた『アメトーーク!』で、有吉弘行が嫌われ者だった品川裕に向かい「おしゃべり糞野郎」と言い放つと、スタジオはたちまち揺れるような大爆笑に包まれた。自分もこの番組を見ていたのでよく覚えているが、これを契機に世間は有吉の毒吐きキャラに注目することになる。

この時代の有吉は猿岩石時代に抑えていた毒を随所で吐き始めていて、きっかけさえあればいつでも世に出る準備は出来ていた。そのきっかけが『アメトーーク!』であり、有吉いわく「バカに見つかっちゃった」おかげで再ブレークを果たしたのだ。

有吉のセンスに頼る毒吐きキャラとあだ名芸だけでは活躍の場が限られ、視聴者に飽きられれば行き詰まるのは目に見えていた。若手時代、猿岩石が意図せず人気者になったおかげで腕を磨く機会を失なって、バックボーンとなる本芸を持っていなかったのだ。

そのことは『すべらない話』や『イロモネア』といった芸人の実力を試されるような番組で、有吉がほとんど力を発揮出来なかったことに現れている。特に『イロモネア』での有吉は酷く、毒舌の通用しないステージで客はクスリともしなかったのだ。

レギュラー番組が増えてきて、有吉は芸風の過激さを少し抑えるようになる。そうやって活躍の場の間口を広げたことが『怒り新党』につながりMCへの道が開くことになる。司会を務める有吉は必要以上に出しゃばることなく、スタッフの意図に応えられる勘の良さを持っていたのだ。

しかしここまで沢山の冠番組をもつタレントになるとは、本人も思っていなかったのではないか。それはマツコと同じく建前を言わない正直さが印象を良くしているのかもしれない。

それと本人が語っていたようにあの童顔と笑顔が、毒を和らげる効果をもたらしている。いたずらっ子の憎めなさを有吉は演じており、そこが視聴者だけでなく同業者やゲスト、制作スタッフの気持ちの中にも意識せずして入り込んでしまう処世術の巧さを持っている。

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