タイガー・ウッズ ツアー復活優勝

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タイガー・ウッズが米国男子ツアーの今季最終戦『ツアー選手権』で5年ぶりのツアー優勝を果たした。先月開催されたメジャー大会『全米プロ』で2位に入るなど復活の兆しを見せていたが、ようやく復帰優勝を飾りツアー通算80勝目を挙げてサム・スニードの歴代最多82勝も狙える所まで来た。

タイガー・ウッズはあまりにも身体能力が高いためその強烈なスイングによる身体の負担は大きく、2007年から膝や腰の手術を繰り返すようになった。復帰もままならない2009年にセックススキャンダルで騒がれ、離婚を経験するなどイメージも大幅にダウンし精神的にも苦しい時期を過ごすことになる。

なんちゃって天才や天才もどき、一発屋天才なら世の中にたくさん存在する。だがタイガー・ウッズは真に天才と呼べる数少ないアスリートである。よちよち歩きの年齢ですでに卓越したゴルフの才能を発揮し、父アール・ウッズの英才教育で鍛えられると全米アマチュア3連覇という偉業を成し遂げる。

それからすぐ大学を中退しスポーツメーカーのナイキと大型契約を交わしてプロになると、早くも翌年1997年にメジャー大会『マスターズ・トーナメント選手権』を制覇し、21歳3ヶ月という史上最年少優勝の記録を打ち立てる。それから現在まで3度のグランドスラムを達成し4大メジャーで計14勝を挙げ、ジャック・ニクラウスの18勝に続く歴代2位の記録も持っている。

この時代にはツアーで活躍する黒人系のプレイヤーもいなかった。そういう意味でもタイガーはゴルフ界の壁を打ち破る革命的な存在だった。

20代の頃のタイガーは無敵で一人天下だったような印象もあるが、実は強力なライバルにも恵まれている。メジャー5勝・ツアー43勝を挙げたフィル・ミケルソンを始めアーニー・エルスやデビット・デュバル、ビジェイ・シンなど強豪選手と競い合った中、これだけの実績を残したのは素晴らしいとしか言いようがない。

タイガー・ウッズが最も真価を発揮したのが2000年でこの年、メジャー大会3勝を含むシーズン9勝を挙げている。ミレニアム年の記念で使用されたメジャー大会を代表するゴルフコース、全米OPのペプルビーチと全英OPのセント・アンドリュースを両方制覇するなどの大活躍を見せた年だった。

タイガー・ウッズの強さは圧倒的なドライバーの飛距離や、強烈なスピンを生み出すアイアンのキレだけにあるのではない。なんといってもショートゲームでの集中力と、最初のゲームプランを決して変えない意思の強さが彼の凄みである。タイガーが勝負どころでロングパットを放り込んだり、チップインバーディーを決めているのをギャラリーは何度目撃しただろう。この常人を越えた実現能力の高さは、まさに天才と呼んでいいものだ。

2012~13年に計8勝を挙げ一時復活したかに見えたが、古傷の故障を再発し手術と長期のリハビリを余儀なくされる。2017年には酩酊状態で自動車の運転をしていたところを警察に止められ、薬物服用または飲酒運転の疑いを掛けられ逮捕されてしまう。この有様に多くのファンがタイガーの復帰はもうあり得ない事だと考えた。

その間にローリー・マキロイやジョーダン・スピース、ジャスティン・トーマスに松山英樹などの若手選手たちが台頭し、タイガー・ウッズの時代は遠く過ぎ去っていったかのようだった。だがタイガーは復活した。彼がウイニングパットを沈め、噛み締めるようにガッツポーズをした時の姿は感動的だった。

タイガーはもうすぐ43歳、プロゴルファーとしてはもう下り坂だ。だが今回の優勝で彼がフェアウエイを闊歩し、グリーンを見つめる勝負師の姿は特別なものだと再認識させられた。タイガー・ウッズの勇姿がもうしばらく見られることを期待したい。

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