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アスリートの魂「石川遼 27歳の告白」

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ゴルフ界のスター 石川遼のスランプ

今回のNHK『アスリートの魂』では、プロゴルファー石川遼を取り上げていた。現在選手会会長もめる石川遼だが、ツアープレーヤーとしてスランプのまっただ中にいる。

番組では石川選手に半年間密着していたが、スランプから抜け出すため悪戦苦闘を繰り返す彼に、出口はまだ見つからないようだ。

石川遼は高校在中であった2007年、15歳の若さでツアー初優勝を果たす。その若々しさと爽やかさでたちまち世間の人気者となり、注目を一身に浴びる存在となった。そのことが石川選手にとって良かったのか悪かったのか、答えはこれからだろう。

男子ゴルフの救世主

石川選手は初勝利間もなくしてプロ入りし、順調に勝利を重ねて史上最年少の賞金王にも耀く。まさにゴルフ界待望のスターが登場したのだ。それまでの男子ゴルフ界は青木・尾崎・中嶋のいわゆるBIG3たちがツアーを牽引する時代が長く、彼らが衰えるとスター不在の時代が続いた。

BIG3が衰えたあと男子ゴルフの第一人者となったのは、丸山茂樹・片山晋呉・谷口徹あたりだが丸山は早々にアメリカに渡り、性格に難のある残り2人はファンの受けが今ひとつだった。成績で彼らをしのぐような選手も現われず男子ゴルフ人気はずっと低迷していた。

そんなときに救世主として現われたのが石川遼で、最初の数年間は勢いで勝利を重ねゴルフ番組の視聴率も上昇した。

スランプに陥り始めたのは、彼が2013年アメリカツアーに参戦してからだ。日本よりタフで長いアメリカのコースと選手層の厚さには、石川選手の若さと勢いだけでは対応しきれなかったのだ。

周囲のレベルの高さに自信を失い、石川選手はミスを重ね予選落ちを繰り返してしまう。飛距離を伸ばそうと身体にも負担を掛け、プロゴルファーの宿命でもある腰痛にも悩まされることになる。

スランプの原因

2017年にアメリカツアーのシード権を失い、2018年日本ツアーに復帰したが依然調子は上がらない。アスリートの魂ではいくら練習を重ねても、本番で失敗を繰り返してしまう石川の苦悩をそのまま描いていた。

ちなみに番組では、石川選手が長年当てていた腕の傷を隠すサポーターを外し、スーパースターの仮面を脱ぎ捨てたとのナレーションがあったが、果たしてそうなのだろうか。

練習では無心に真っ直ぐ打てていたドライバーショットが、いざ本番となると消極的なスイングになり球が大きく曲がってしまう。その課題を克服するため石川選手はドライバーショットに時間を割き、いろいろ練習に工夫を重ねる様子を見せていたがそれでは解決しないと思う。

ゴルフのショットというものは、その時の心理状態が如実に反映されるものだ。石川選手が取り組むべきはクラブを持っての練習より、メンタルコントロールだろう。ミスショットを意識し過ぎることがスイングを硬くし、却って悪い結果として現われてしまうのだ。

タイガー・ウッズはミスショットをすると度々クラブを地面に叩き付けていて、マナーの悪さを批判されていたものだ。だが彼は一時的に感情を爆発させることで上手く気持ちを切り替えていて、次のプレーに引きずらないようにしていた。

優等生への課題

石川遼と同い年のライバルでありUSツアーで活躍する松山英樹も、周囲に左右されないふてぶてしさがある。スロープレーを指摘されても動揺しないし、インタビューにはサービス精神のかけらもなく、それでも彼はあまり気にしない。ジャンボ尾崎もコースでの喫煙などマナーの悪さを指摘されるなど、とても人格者とは言い難い。

要するに石川遼は優等生過ぎて、何でもうまくやろうとするのが良くないのだろう。マスコミやファンやゴルフ関係者やスポンサーに対して気を使いすぎ、若いのに色々なものに縛られすぎている。

もう優等生発言をやめ勘違い親父とも距離を置き、時には素直に自分を語った方が気も楽になるのではないだろうか。そして180度考え方を変え、失敗してもどこかで取り戻せばいいやと開き直ったほうが良い結果が出るかもしれない。

石川遼はまだ27歳で、時間はたっぷりある。一度自分のイメージを壊し、心のくびきを解放させて復活を目指してはどうだろうか。

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