堂安律「アスリートの魂」「情熱大陸」

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日本サッカー界の若きタレント、堂安律に密着したドキュメント番組『アスリートの魂』(NHK)と『情熱大陸』(TBS)が続けて放送された。堂安は20歳で森保ジャパンに招集されると、たちまち攻撃の一翼を担う中心選手となった。今回のアジアカップは、彼の実力を真剣勝負の場で証明する大会になるはずだった。

でもこのアジアカップで大きな評価を受けたのは、同じ20歳のディフェンダー冨安健洋のほうだった。堂安は大会で2ゴールを挙げたものの、プレー自体は満足できるものではなかった。やはり親善試合と違って、真剣勝負の試合では思い通りのプレーは出来なかったようだ。ステップアップを狙う彼にとって、まだやるべきことは多そうだ。

しかし堂安が逸材であることは間違いない。この二つの番組では、堂安がその能力を見せつけた2年前のU-20Wカップ・イタリア戦を紹介していた。この試合で堂安はゴール前に密集するイタリアDFを、ドリブルで抜き去って得点を挙げている。この凄いプレーを見れば、将来日本を背負う人材として期待せずにはいられない。

堂安は16歳11ヶ月でJリーグ出場という、ガンバ大阪の最年少記録を持っている。これはガンバユースの先輩、宇佐美貴史の記録を塗り替えるものだった。そして海外移籍を果たしたのも、宇佐美と同じ19歳の時だ。だがこのまま宇佐美と同じようなプレーヤーになって貰っては困る。宇佐美は天才型にありがちな、ユース時代に成長の止まってしまった選手だ。単に足技が達者なだけで、気の利いたプレーも出来ないし怖さもない。

堂安に望むのは、もっとスケールの大きな選手になって欲しいということである。アジアカップで悔しい思いをしたことは、反対言えば足りないところが見えたと前向きに考えることも出来る。堂安が一流のアスリートに成れるかどうかは、今後何をすべきかで違ってくるだろう。

『アスリートの魂』でも、フィジカルトレーナーの杉本龍勇さんが堂安に戒めの言葉を掛けていた。「世間は選手に実力以上の高い下駄を履かせようとするから気をつけろ」というのがその言葉だ。杉本さんは“高い下駄”、すなわち周囲の持ち上げや過剰の期待で、勘違いしたり潰れてしまった選手を数多く見てきたのだろう。そういった環境に置かれがちな選手には、冷静に自分の実力を見極め謙虚に努力することが大切なのだ。

まあこの二つの番組自体が高い下駄を履かせる様な番組だが、堂安自身もスター扱いされることに違和感を持っているようだ。でもしっかりした考えを持つ彼の事だから、周囲に惑わされず成長してくれるだろう。

堂安は172㎝と大きくはないが、ベルギーのエース、アザールも173㎝とさほど変わらない。だがアザールがあれほど迫力のあるプレーが出来るのは、身体全体を使ったサッカーをしているからだそうだ。両腕を大きく振ることで、大きなエネルギーを引き出すことが出来るのだろう。堂安も力強いプレーを目指してトレーニングを重ねているようで、次の代表の試合が楽しみだ。

『情熱大陸』では堂安の日常を紹介していた。彼の関西人らしいフランクさで、所属クラブのオランダ人サポーターにも人気があるらしい。故郷の尼崎に帰っても知り合いと楽しげに会話する姿が微笑ましかった。堂安は中田英寿や本田圭祐の後を引き継ぎ、日本代表の中心を担える素材だと思う。だが気難しい中田や威圧感のある本田より、ずっと親しみやすい個性を持っていて好感が持てる選手だという印象だ。

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