「芸人先生シーズン2」阿佐ヶ谷姉妹

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阿佐ヶ谷姉妹のバックボーン

15日のEテレ『芸人先生シーズン2』は【阿佐ヶ谷姉妹のチョイおせっかいで接客上手講座】。阿佐ヶ谷姉妹が東武百貨店池袋店に赴き、販売員へ接客講座をするという内容だ。正直ビジネス講座などどうでもいいのだが、芸人たちが経験を語る部分に芸のバックボーンが窺えて興味深い。

阿佐ヶ谷姉妹がこの講座で接客の心得として挙げたのが、1.無理をしない。2.過剰にならない。3.自然体でいる、の3つ。いずれも同じ事を言っている気もするが、これらの心得はそのまま阿佐ヶ谷姉妹の芸風に繋がっているようだ。

この番組を見て知ったのは、ツッコミ担当のお姉様(渡辺江里子)が教員免許を持っていること。そしてボケ担当の妹(木村美穂)が短大の音楽科出身で高島屋の寝具販売店の経験があるということだ。調べてみると二人は東京乾電池研究所在籍中に知り合い、コンビを結成したようだ。

キャラのオリジナリティー

このコンビをテレビで見かけたのは、おそらく10年位前の『細かすぎて伝わらないモノマネ選手権』でだろう。その時の印象は“おばさんキャラを強調した、よく似た二人のコンビ”だったが、キワモノ的雰囲気もあってすぐに消えると思っていた。

その二人が現在まで生き残っているのは、素のままのおばさんキャラがお客や視聴者ほっこりさせ、安心させるからだろう。考えてみれば、阿佐ヶ谷姉妹と同年代(40代半ば)くらいの売れっ子女芸人は何人かいるが、彼女たちは決しておばさん臭くない。返って女の部分を強調しているくらいだ。

そうなると阿佐ヶ谷姉妹は、おばさんキャラを前面に出した、オリジナルな持ち味の女芸人と言える。番組の中でも言っていたように、彼女たちは自然体でそのキャラを出せているのが長持ちの秘訣だろう。

もちろん彼女たちはキャラだけではなく、漫才やコントでも確かな腕を持っている。去年の『女芸人No,1 THE W』では、多くの女芸人が自分の世界観を押しつける笑いや、未熟な芸で視聴者をウンザリさせる中、ちゃんとしたコントを披露して優勝している。

決して爆笑という訳ではなかったが、笑いを取るのが難しい女芸人のコンテストで得意の歌を封印し、安定したネタを披露したことに意義がある。

番組では笑いが足されていたが、女芸人たちの野心は芸が未熟なだけに番組をツマラナクさせていた部分があったと思う。その点、阿佐ヶ谷姉妹は肩肘張らない芸で客を楽しませており、実はそれが本当に難しい。

阿佐ヶ谷姉妹の生きる道

『芸人先生』では阿佐ヶ谷姉妹がきゃりーぱみゅぱみゅの踊りを真似したネタのVTRが流されたり、水中騎馬戦でボビー・オロゴンを上にのせて戦ったエピソードが語られていた。お姉様はその頃の時代を“尖っていた”と振り返っていたが、そのまま無理を続けていたらいずれ消えていたかも知れない。

マネージャーのアドバイスにより、肩の力を抜いた二人はほっこりおばさんというオリジナリティーを身に付けた。お笑い芸人の世界とは言え、必ずしも爆笑を取る必要はない。阿佐ヶ谷姉妹の持ち味は視聴者に嫌みを感じさせないところにあり、それが彼女たちの生きる道なのだ。

ただ、そのほっこりキャラを利用して、もう少し毒舌を入れた方が面白味が増すような気もする。

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