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ロブ・ライナー「スタンド・バイ・ミー」

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ノスタルジックな少年時代の物語

86年に公開された『スタンド・バイ・ミー』は、ノスタルジックな思い出を描いた少年時代の物語だ。それぞれ胸の内に事情を抱えた4人の少年が、冒険の旅でぶつかり合いながらも互いに理解を深め、大人へと成長していく。

モダンホラーの大家、スティーブ・キングの原作をロブ・ライナー監督が映画化した作品で、ベン・E・キングが歌う同名の主題歌もリバイバルヒットした。

物語は作家のゴードン(リチャード・ドレイファス)が、幼なじみの死をきっかけに少年時代の出来事を回想するという内容だ。少年4人組の中心となるクリスを演じるのが、リバー・フェニックス。対抗する年長不良グループのリーダーに、キーファー・サザーランド。亡くなったゴードンの兄を、ジョン・キューザックが演じている。

子供時代の体験

この映画を見て、自分も子供のとき同じ体験をしたという人は多いだろう。まさに自分もその一人で、線路の橋を列車に追いかけられ走って渡るシーンは少年時代の体験を呼び起こす。

自分は線路の上ではなかったが、数人の友達と鉄橋の側道(おそらく点検用の通路で、線路に近くて幅が狭い)を面白半分に歩いていたら、後方から列車の音が聞こえてきて、慌てて駆け抜けたという思い出がある。

勝手に遠出をするということは無かったが、カブトムシやクワガタというお宝を探しに、服が汚れるのも構わずに暗くなるまで山を歩き廻ったのも懐かしい思い出になっている。

仲間だけの秘密基地というのも、少年時代の“あるある”だろう。無邪気に友達と群れながらも、多感な時を過ごしたあの頃は、まさに人生の原体験と言える貴重なものだ。

リバー・フェニックスの早世

もちろんこの映画は、少年の冒険だけを描いているのではない。歩くには遠い目的地への旅路は、大人への成長の過程だ。そして好奇心と功名心から始まった死体探しは、実際の死を目の当たりにして人間の尊厳というものを突きつけられることになる。大人への成長には、現実の苦みや行動への責任が伴ってくるのだ。

旅を終えた少年たちはその後別々の道を歩み出し、いつしか合うことも少なくなっていく。これも多くの人に重なってくる部分だろう。だがこの時期の友達というのは特別なもので、共に成長したという仲間意識はいつまでも消えることはない。そういったことを含め、この作品は我々に色々なことを思い出させてくれる。

兄貴肌で仲間思いだがナイーブで心に悩みを抱えた少年を、リバー・フェニックスが感性豊かに演じている。この映画で高い評価を受け、将来を期待されたフェニックスだが、93年に23歳の若さで突然この世を去ってしまった。『インタビュー・ウイズ・ヴァンパイア』撮影入り直前のことだった。

死因は薬物の過剰摂取による心不全ということだが、若くして注目されたことが彼にとって間違いだったのだろうか。ジェームズ・キャメロンは『タイタニック』の主演にリバー・フェニックスを考えていたという話もある。大スターに相応しい卓越した資質を持ちながら、自ら身を滅ぼし一瞬の輝きで終わってしまったのは非常に残念である。

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