「芸人先生シーズン2」コロッケ

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コロッケの特別講座

今回のNHK Eテレ『芸人先生シーズン2』は、モノマネ芸の第一人者コロッケさんが、大手おもちゃメーカーの“バンダイ”に赴いての2週にわたる特別講座。芸能の第一線で活躍し続けてきたコロッケさんが、おもちゃ作りやビジネスに役立つ発想方など、自分のノウハウを伝授する内容。

コロッケさんはそれまで形態模写とか声帯模写と呼ばれていた古典芸を、高い技術と斬新な発想力で表現の幅を広げ、モノマネのエンターテイメント性を高めた功労者。モノマネといっても、対象になるタレントはクセや仕草を極端にデフォルメされ、素材として原型を留めるのみだ。

飽くなき探究心

コロッケさんを絵描きで例えれば、対象物を忠実に描く写実画家ではなく、描き手の感性をデフォルメで表現する抽象画家といったところだろうか。今年で芸歴39年の大ベテランだが、飽きられやすモノマネ芸で客を楽しませ続けるのは難しいことだ。来年還暦という年齢ながら若い感覚を持ち、今でもアップデートを怠らないのが素晴らしい。

バンダイの受講生から出された、オリジナリティーを生み出す着眼点への問いかけに、コロッケさんは映画の恐竜と森進一が結びついた発想を例に出している。

恐竜がエリを広げるかの如く森進一のカツラが開くのは、もはやモノマネとは別物だが、そのイタズラ心が面白さに繋がっている。既成概念に囚われない発想の自由さが、彼のオリジナリティーなのだ。

それと面白く見させて貰ったのが、有名な五木ひろしのロボットダンス。VTRでも場を湧かせる至極の芸は、やっぱりさすがだ。五木ひろしとロボコップを結びつけるアイデアもユニークだが、そのロボット芸が進化を重ね、今に至っているということが興味深い。

初期のロボット芸は着ぐるみの如く、カクカクした動作で機械的な動きを表現していた。それが時代を経て古くなると、ロボットの脚腰にサスペンションが入っているような重みを感じさせる動きに進化させている。

そしてCGの時代となると、更に動作へ揺らぎの要素を入れるなど工夫を重ね、現在は市販されているようなロボットの動きも、体重移動を意識し細やかに再現させているのに驚く。飽くなき探究心とディティールを見逃さない観察眼、そしてそれを表現する技術の高さがコロッケさんの凄みだ。

人に興味を持たせるプレゼン方法

2週目の放送で行なった講義が、人に興味を持たせるプレゼン方法。コロッケさんは物真似タイトルにも工夫を凝らし、観客を引きつけようとしている。例えば「身体の中に鳩を飼っている八代亜紀」とか「歌の途中でマイクを舐める美川憲一」とか「歌いながら自分の身長を測っている平井堅」とか、遊び心満載で思わず見たくなるようなタイトルだ。

それから違和感で食いつかせるのが、逆説的な言葉で相手の関心を引くキャッチコピー。例えば「歌の途中で寝てしまう中島美嘉」は起きてると寝てる、逆な状態の言葉を並べたタイトルだが、それだけで興味を引くという効果がある。これはプレゼンのツカミでもよく用いられるテクニックだろう。

他にも「伝えるためには、伝えすぎるな」など、さすがベテランならではの参考になる講義だった。でもやっぱり一番良かったのは、ユニークな芸を生み出す発想が伺い知れたことかな。

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