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BS1スペシャル「語りつくせ!ラグビー快進撃の秘密」

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『語りつくせ!ラグビー快進撃の秘密』

今年開催されたラグビーワールドカップ。ベスト8入りを果たした開催国の躍進は世界を驚かせ、日本国中を熱狂の渦に巻き込んだ。

18日に放送されたBS1スペシャル『語りつくせ!ラグビー快進撃の秘密』では、その活躍のキーマンとなった2人の選手に激闘の舞台裏を語って貰おうという内容。

スタジオに現れたゲストは、キッカーであり不動の司令塔としてチームを牽引した田村優選手。そしてもう一人、果敢なタックルと華麗なパスで攻守に渡ってチームを支えた、センターの中村亮土選手も登場。

聞き手となったのは、にわかファン代表コピーライターの糸井重里と、元日本代表のキッカー五郎丸歩選手。日本中を熱くした、あの試合や印象的なプレーの興味深いエピソードが満載で、見応えのある100分だった。

初戦のロシア戦

まず振り返るのは、初戦のロシア戦。開幕戦の緊張でキックオフ早々にミスが起こり、ロシアの先制トライを許した日本。だがこんなものと選手たちに焦りはなかったようで、司令塔・田村を軸に攻撃を重ねながら、相手の綻びを待つ構え。

すると日本は田村の展開から、ラファエレと中村のオフロードパスで松島に2つのトライが生まれ、前半で逆転を果たした。これでリズムを掴んだ日本は後半も得点を重ね、計4つのトライでロシアに圧勝する。

日本に流れを引き寄せたオフロードパス。高いリスクを伴う技で、エディー・ジョーンズHC時代は見られなかったプレーだ。2トライ目を生んだ中村選手のオフロードパスは、タックルを浴びながらもう1人のDFを引き付けるまで耐えたうえ、右手のスナップだけでパスする高度な技。この技があるからこそ、外を走る松島選手がフリーとなり、鮮やかなトライが生まれた。

猛練習で取得したオフロードパス。一番大事なのはキャッチの仕方で、コツは楕円形ボールの先っぽを掴むこと。細くなっている部分を掴めば、そこからパスが流れるように出せるそうだ。

このプレーを解禁したのが、リスクを恐れないジェイミー・ジョセフHC。チャレンジしてのミスは怒らないが、消極的なプレーの選手には激怒。そのため初戦で不調だった田村も、途中交代させられたというエピソードが語られた。

アイルランド戦の快勝

初戦の勝利で波に乗った日本代表。次に対戦したのは、当時世界ランキング2位のアイルランド。この強豪相手に選手たちはノープレッシャー、自信さえあったという。それでもアイルランドのパワー溢れる攻撃に防戦一方、立て続けにトライを決められ苦しい戦いを強いられる。

だが前半30分、負傷した選手に替わり主将リーチが登場、気迫のこもったプレーでチームを勢い付けた。しかし再び攻め込まれ、アイルランドボールのスクラム。このピンチに日本のFWが一体化、敵を押し返し逆にペナルティを奪う。

アイルランドのキャプテンも驚かせた、日本の強靱なFW陣。こから日本は流れを引き寄せ、後半に入った58分、福岡の逆転トライが生まれる。この場面、田村と中村はラックの両サイドに陣取り、敵の注意を分散。スペースを作らせた事がトライに繋がった。

こうして優勝候補から大金星を挙げた日本、田村の正確なゴールキックも勝利に貢献した。そして話題は田村と五郎丸、日本を代表するキッカー2人の拘りトークに突入する。あの有名になったルーティーンで集中を図る五郎丸選手と、プロセスよりリズム重視の田村選手。几帳面な五郎丸と感性の田村という、2人の対比が面白い。

「ONE TEAM」の日本

次のサモア戦も確実にモノにして、予選G最後にベスト8を賭けて戦ったのがスコットランド。スコットランドは日本が前回大会で唯一黒星を喫し、ベスト8入りを阻まれた因縁の相手。近づく台風に試合は危ぶまれたが、リーチ主将は「ボコりたい」と宣言、言葉通り勝利して4年前の借りを返した。

この試合で生まれたのが、オフロードパス3本を繋ぎど真ん中をぶち抜いて、最後に稲垣が決めたあのトライだ。このトライのきっかけを作ったのが、15秒前の中村のプレー。ボールを受けた中村は外側への展開を考えるが、そこにバックスがいないのを見てキャリーを選択、サイドライン15m地点に突っ込んでポイントを作った。

サイドライン15mに出来たモールの位置は、相手守備を分散させる絶好のポジション。日本はそのモールから守りの薄い中央に展開、そして中村が相手を引き寄せ堀江にパス。ムーア、トゥポウ、稲垣と繋がりあのトライとなった。まさにチームが同じイメージを描いて成功した、日本のビッグプレーだ。

中村選手は守備でも活躍、11回のタックルを全て成功させ、スコットランドの攻撃を潰した。この高い成功率の秘訣は、前段階の準備。スコットランド戦のある場面では、近くにいたラファエレにあらかじめ外側のポジションを指示。ボールを持った相手選手を内側のコースに誘い込むと、狙い澄ましたタックルで阻止した。

連携プレーと布石の上手さが、中村タックルの真骨頂。こうしてスコットランドの猛追をかわし、日本はベスト8入りを果たす。怪我人覚悟の合宿を乗り越えチームは自然に一体化、「ONE TEAM」で悲願を達成したのだ。

力尽きた南ア戦

そして決勝トーナメント1回戦の相手は、4年前に喫した敗戦の雪辱を狙う南アフリカ。ここで南アフリカ・デクラーク選手がインタビューで登場。南アは予選Gで強豪をなぎ倒した日本を警戒し徹底的に分析。試合の流れを作る田村と流大選手を潰す作戦に出た。

対する日本は、開始からキックを多用。背走させて疲れさせ、後半勝負に出ようという狙いだ。だが前半の10分、南ア選手が反則でシンビン、日本は数的優位となった。絶好のチャンスに日本はパスを繋ぐ攻撃に転換、しかし相手の固い守備は破れなかった。

南アの退場選手が戻っても、相手が疲れていると見た日本はパス攻撃を続行。しかしこれが後半、体力の消耗を招いてしまうことになる。南ア僅差のリードで迎えた65分、ラインアウトからのモールを止めきれず、日本はずるずると後退、デクラークにトライを許してしまう。ここに来て南アと日本には、余力の差が生じていたのだ。

結局、ターンオーバーで余裕を残す南アに対し、疲労の蓄積で敗れてしまった日本。しかし、3度目の優勝を果たした強豪を、本気にさせたこと自体が日本ラグビーの成長だ。ジョセフHCの続投も決まりそうで、4年後の更に進化した日本代表へ期待したい。

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