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テレ東「FOOT × BRAIN」本田圭佑 登場

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リモートホンダ

テレビ東京のサッカー番組『FOOT × BRAIN』に、本田圭佑が地球の裏側よりリモートで参戦。彼の生きる哲学からその本音までを、いつものホンダ節でぶっちゃけて貰おうという2週連続のトーク企画だ。

リモート収録で話を聞くのは、番組MCの勝村政信とアシスタントのテレ東アナウンサー竹崎由佳、そしてサッカー解説者の福田正博氏。Zoomを使った画面にせいやならぬ本田選手の顔がドアップで映し出されるが、左眼に明らかなバセドー病の症状が残っていて、それがどうしても気になってしまった。

まあそれはともかく第1週目の最初の話題は、本田がブラジルのボゴダフォFRを移籍先に選んだ理由。「ボゴダフォ・ファンのSNSによる熱いオファーに心を動かされたから」とそのワケを語る本田さん、「五輪オーバーエイジに選ばれるため」とヨーロッパの6大リーグに拘っていたのに、案外と情にほだされるタイプなのね。

だが、ブラジルで猛威を振るう新型コロナの前に、試合日程の見通が立たないボゴダフォは経営危機に。すると本田はクラブに給料の返却を申し出るどころか、なんと経済支援まで提案して話題の主に。そのうちクラブごと買い取るつもりなのかも?

ホンダさんの名言

番組はそれまで本田が残してきた “名言” を通じ、名古屋グランパス、VVVフェンロ、南アフリカW杯、そしてACミランへの入団と、歩んできたそのサッカー人生を振り返る。 実績のないままエール・ディヴィジに移籍、投げかけられる否定的な意見には「何で他人が俺の進む道を決めんねん」と反論、ゴールを量産して自らの道を切り開く。

10年Wカップのカメルーン戦では日本を勝利に導く決勝点、「俺は(前日が誕生日という巡り合わせもあって)持ってるな」のヒーローインタビューで一躍時の人となる。 そのほか数々の名言を口にしてきた本田、自らの言葉と向き合うことで彼は結果を残してきたと番組は語る。

極めつけはACミランの入団会見。名門クラブを選んだ理由を聞かれて「心の中の “リトルホンダ” に聞きました」と、ホンダ史上に残る傑作コメント。 これが番組の言うような「突き刺さるコトバ」かどうかはともかく、本田さんらしい気負いとサービス精神にあふれた名言だろう。

竹崎アナの「言葉は大切にされてますか」の問いかけに、「想いは言葉にしなければ伝わらない」の人生哲学を熱く語る本田さんでした。

世界との差

SNSを使ってその哲学と想いを発信する世界のホンダだが、「誤解されているかも知れないけど、実はSNS苦手なんですよ」と意外な本音を漏らす。それでもTwitterなどのツールを使って積極的に情報を発信するポジティブな姿勢は、お気に入りメディア以外には心を閉ざすあの “旅人” よりずっと好感が持てるぞ。

第2週は、「日本サッカーの現状」について語る本田圭佑。福田の「何を磨いたら日本が世界と戦えるか」の問いかけに、「すでに世界とは戦えているが、それと “勝ちに行く” とは大きく違う」の実感を口にする。

14年のブラジルW杯では「自分たちのサッカー」を標榜して臨むも、強豪には通じずグループリーグ敗退。「優勝を目指す」と公言した本田にも「大口叩き」の批判が集まった。大きな目標を掲げたり理想を語るのは別にいいけど、自分の実力を見極めて地道に勝つ方法を探ることも必要だよね。

本田が感じる世界との差はゴール前のクオリティー。ゴールを守る身体能力と決定力を生み出す個の力に日本との明確な差を感じるそうだ。個を活かす選手育成を提言する本田だが、フィジカルの差はすぐに埋めようもなくFWの質は日本の課題だろう。そのうちすっごいのが現われて、活躍するのを期待したいけど。

ホンダさんの屁理屈

さらに本田が提言するのが、指導者ライセンスのあり方。自身が立ち上げたアプリ “Now Voice” で発した「指導者プロライセンス、あれマジでいらないんです」の言葉だけ聞くと鼻白んでしまうが、真意は多少違うようだ。

要するに本田が言いたかったのはライセンス制度の撤廃ではなく、プロチームとの監督契約を任意制(資格の有無にかかわらず)にしたらどうかという提案。それで失敗して責められるのはクラブ経営者や強化責任者だし、必然的に優れた指導者が生き残って競争力が高まるというのがこの提案の意味らしい。

でもプロ野球の監督にライセンス制度ないけど、それで指導者の質が高まっているなんて印象も特にない。指導者ライセンス制度は世界中にあるのに、それがプロに限っていらないという理由も今ひとつ飲み込みにくいし、何らかの問題があるという話も聞かないしね。

これは資格なしでカンボジア代表の実質監督を務めていることへの、都合のいい理屈づけと勘ぐられてもしょうがないぞ。あの本田さんにしては、今ひとつ説得力の無い提案だったな。

エンターテイナー ホンダ

今年1月、本田は新たなサッカークラブ「ONE TOKYO」を立ち上げ話題を呼んだ。下位カテゴリーの都道府県リーグに所属するため指導者ライセンスは不要、監督にはサッカー未経験者の武井壮が就任している。チームのコンセプトはメンバー全員参加型のクラブ、監督選挙で決まった人事だそう。

さらに運営責任者を現役大学生が務め、クラブのGMに乙武洋匡が就任するというユニークさ。ただ乙武GMが言うように、“全員参加型”という聞こえは良くても理想論や観念が先行、実際の運用には困難があるようだ。まあ期待も応援もしないけど、とにかくやってみるのは大事なこと。失敗しても何か得られるかもしれないしね。

てなわけで、いつものホンダワールドを堪能させてくれた『FOOT × BRAIN』でした。そのサッカー哲学に共鳴するかどうかはともかく、彼が常にファンを楽しませてくれる極上のエンターテイナーであるのは間違いない。

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