ブラックパンサーのヒーロー役
世界的に大ヒットした映画『ブラックパンサー』で、主役のマーベル・ヒーローを演じたアメリカ黒人俳優のチャドウィック・ボーズマンさんが、28日に西部カルフォルニア州ロサンゼルスの自宅で大腸癌のため死去した。享年43歳。
ボーズマンさんは1976年11月29日、南部サウスカロライナ州生まれ。高校時代は文武ともに励み、首都ワシントンのハワード大学に進学。同時にデンゼル・ワシントンの支援を受けて、英オックスフォードの演劇アカデミーでも演技を学ぶ。
大学卒業後はロサンゼルスに移り住んで本格的な俳優を目指し、いくつかのテレビドラマに出演した。
闘病中の撮影
13年の『42 世界を変えた男』で初主演、黒人初のメジャー・リーガとなったジャッキー・ロビンソンを演じて注目を集めた。18年にはマーベル映画『ブラックパンサー』で主演、ワカンダ国王のヒーローを演じた。映画は『マーベル・シネマティック・ユニバース』シリーズ屈指の大ヒットとなり、アカデミー賞の作品賞・監督賞などにもノミネートされた。
16年に大腸癌が見つかり闘病生活を送っていたが、それでもボーズマンさんは病気を一切公表しなかった。そして癌は年を追うごとに進行、28日についに家族に見守られる中息を引き取った。奇しくもこの日は、メジャーリーグで黒人選手の先駆者の功績を讃えプレイヤー全員が彼の背番号42をつける「ジャッキー・ロビンソン・デー」だった。
2020年のNetflix配信映画『ザ・ファイブ・ブラッズ』(スパイク・リー監督)が遺作となった。