「サッカーの園~究極のワンプレー~」ヘディングゴール

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究極のヘディングゴール

NHK BS1「サッカーの園 ~究極のワンプレー~ 」今回のテーマは、足技がメインのサッカー競技において異彩を放つ “ヘディングゴール”。先週はフリーキック名人・名波浩がゲストだったが、かわって今週はボンバーヘッドの中澤佑二が参戦。

そして今回Jリーグのヘディング名人としてエントリーされたのは中澤のほか、巻誠一郎、田中マルクス闘莉王、前田遼一、豊田陽平の5人。中澤や前園らスタジオの4人が、その極意を語る。

まずは恒例となった前園のプレーを紹介。95年のガンバ大阪戦、モネールの上げたクロスに、当時20歳の前園がトップスピードで飛び込んでのヘディングシュート。ボールは先日丸山桂里奈とゴールインしたキーパー本並健治のニアを破り神父がゴールイン。なんとこれが、前園さんがJで挙げた唯一のヘディングゴールとのこと。

このゴールに専門家の中澤は「ポジショニング、タイミング、高さ、勇気、厳しく言うところがない」と大絶賛。「厳しくしろよ!そこ」とバラエティ対応する前園さんだが、やっぱり褒められて嬉しそう。

巻誠一郎のヘディングゴール

まず最初にエントリーされたのは、ヘディングひと筋のプレーで「利き足は頭」をキャッチフレーズにする巻誠一郎。Jリーグ通算69ゴールのうち実に30本、43.5%(J平均の2倍以上)がヘディングによるものという真性の頭使いだ。

地面スレスレのボールへ超低空のダイビングヘッド、さらには浮き気味の低いパスにも頭で対応など、そのこだわりぶりは徹底している。その理由を「足で触ろうと思うと目から離れてしまうので、最後まで目で追いかけられる頭で触った」と説明。またアイスホッケーをしていた経験で、コンタクトプレーにも抵抗がないらしい。

また校庭の柱に吊されているボールめがけ、一日何百本、何千本とジャンピングヘッドの練習を繰り返していた巻。ボールの飛ばしたい方向を、頭に当てる場所と角度で調整できるようになったそうだ。

そんな巻が挙げる “究極のヘディング” が、08年千葉 vs 札幌での一発。ゴール前で待つ巻は、左サイドのクロスから側頭部を使って打点の低いダイビングヘッド。狙い通りにコースを変えてネットを揺らした。まさに巻にしか撃てない「頭全てを使うヘディング」である。

中澤佑二のヘディングゴール

続いてのヘディング名手が、番組の準レギュラーとなった中澤。日本代表のディフェンダーで最多となる17ゴールをマークした、セットプレーに強いプレイヤーだ。マリノスや代表で中村俊輔というキッカーに恵まれた中澤、その質の良いボールに合わせる高い打点が特徴となっている。

そして中澤が最高打点をつくり出すのに大切にしているのが、助走と踏み切り。ゴールシーンでは助走から左足で踏み切って、斜めにジャンプし最高打点へ。この片足ジャンプが打点の高いヘディングをする極意だそうだ。

そしてもう一つの極意が、ボールを叩きつけないこと。ボールを強く弾くのではなく空中で良い姿勢を保ったまま、ボールをミートすることを心がけているとのこと。強く叩こうとするとタイミングが合わせにくくなるし、以外と力も伝わらないらしい。

そんな中澤の “究極のヘディング” が、08年横浜FM vs 川崎での一撃。右からのコーナキックに、後ろから助走をつけて片足ジャンプ。ディフェンダーの遙か上を跳んだ中澤は、最高打点からシュートを叩き込んだ。あえてDFから離れて助走のコースを確保、会心のジャンプから自然に生まれたゴールだ。

渾身のヘディングゴールを決めた中澤だが、このあと頭で痛恨のオウンゴール。実は、この番組ではもうお馴染みのオチである。

マルクス闘莉王のヘディングゴール

3番目に登場するのが、Wカップ・南アフリカ大会で中澤とCBコンビを組んでいた闘莉王。J通算のヘディングゴールは41本、歴代3位の記録を持つ超攻撃型のディフェンダーだ。日本の高校で初めてヘディングの練習をしたという闘莉王、至近距離からボールを顔面で受けていたそうだ。

そんな猛特訓の末、闘莉王が掴んだという極意は、ムチのように身体をしならせるイメージで撃つヘディング。そのルーツは中学の部活でやっていたバレーボール。全身を使ってアタックする感覚が、闘莉王の強烈なヘディングを生み出している。

そして競り合いの多いディフェンダーだからこそ身につけた極意が、相手の力を利用すること。競り合った場面で闘莉王は先に相手の背中へ腹を乗せ(手を使うとファール)、跳び上がる勢いを利用して一緒にジャンプ、必然的に空中戦を制するというやり方だ。

闘莉王 “究極のヘディング” は、17年J2大分 vs 京都の試合。ゴール前ファーサイドに流れた闘莉王は、左からの高いクロスに相手DFの背中を使ってジャンプ、得意のヘディングゴールを決めた場面。必ず闘莉王の頭が相手の上にくるため、ボールが高ければ高いほど有利になるという算段である。

前田遼一のヘディングゴール

お次のエントリーは、J1通算1位のヘディングゴール記録を持つ前田遼一選手。特に強いフィジカルや高い身体能力を持つわけではないが、的確なポジショニングと頭の良さで多くの得点を生み出してきたフォワードである。

「ヘディングがあったから、今もサッカー選手として続けていられる」と語る前田選手。フィジカルや身体能力で劣る分、1対1での勝負を避けるのが肝心。一旦相手の視線から外れ、一瞬の隙を狙ってスペースに走り込むプレーがヘディングの多用に繋がったそう。またヘディングシュートを撃つとき、上半身の力を抜くこともゴールを決めるコツだ。

相手との競り合いを避ける前田選手の “究極のヘディング” は、15年浦和 vs FC東京での一戦。戦況を見つめていた前田が絶妙のタイミングでスペースに飛び込むと、ピンポイントのクロスにいち早く反応、頭でゴール隅に狙いを定めて決めた得点シーンだ。

ポジショニングと判断力の良さで相手とのコンタクトを避け、上手く上半身の力を抜いて狙い通りに撃った、前田選手が100点満点と自賛するゴールである。

豊田陽平のヘディングゴール

最後の登場は、日本人離れしたフィジカルを持つ豊田陽平。サッカーライター清水瑛斗が、「ヘディングモンスター」と名付けるサガン鳥栖のエースだ。中澤は豊田選手の特徴を「強い、高い、ふくらはぎが凄い」とシンプルに表現、それだけで強烈さが目に浮かぶ。

13年の磐田戦では頭だけでハットトリックを達成。相手DFも思わず「高いよ、おい」と嘆く、破壊力抜群のヘディングゴール3発だ。あの丸太のような太ももと異様に盛り上がったふくらはぎは、もう尋常なレベルじゃない。

シュートをお膳立てするクロスに対しては「ラフなボールがいい」と独特のこだわり。相手が油断しているタイミングでラフなボールを放り込んでくれる方が、自分の身体能力を存分にいかしてゴールを決められるらしい。

豊田選手、相手の意表を突く“究極のヘディング” は、14年の鳥栖 vs 神戸の試合。左からの低いクロスに、豊田選手はゴールに背を向けたままバックヘッド。足腰のバネに加え、強靱な首をのけぞらせて撃ったシュートはループでキーパーの頭を越えゴール。

ここでは撃たないだろうというタイミングでも、並外れたフィジカルと身体能力で決めた、豊田選手にしか出来ないヘディングゴールである。

この5人のエントリーの中から、前園が「究極のヘディングゴールNo.1」に選んだのは巻誠一郎。「利き足は頭」というキャッチフレーズに、彼の強いこだわりを感じたのが決め手になったそうだ。

一瞬のヘディングゴールに込められた、プレイヤーの拘りやスタイルの違いが興味深い。それを分かりやすく解説してくれて、今回も楽しませてもらいました。

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