今までになく、華やかで個性的な女芸人が数多く現れた今年のお笑い界。ということで、今週の『アメトーーク!』は若手女芸人ばかりを集めた【女若手芸人2020】の企画。女芸人と言えば、20~30年前はイロモノか添えモノ、賑やかし程度の存在でしかなかったのを考えると、隔世の感がある。
スタジオに集まったのは、「カンバレルーヤ」の よしこ・まひる、「3時のヒロイン」の福田麻貴・ゆめっち・かなで、「ぼる塾」のあんり・きりや はるか・田辺智加、「ラランド」のサーヤ、「納言」の薄 幸の10人。勢いのある彼女たちが、本音で互いを語りあう。
それにしても「ラランド」のサーヤ、この中ではまだブレイクとは言えない存在だが、すでにラスボス感が半端ない。

最初のコーナーは、芸風&ポジション分析。福田はライバルの「ぼる塾」をお笑い、自分たち「3時のヒロイン」をタレントと分析。確かに、醸し出す面白さは「ぼる塾」、華やかさと個性は「3時のヒロイン」だな。ただ「3時のヒロイン」は、リーダ福田がビジュアルと内面性で水を差しているという事が判明。
「ぼる塾」のあんりは、あの見た目で体当たり芸NGだそう。「3時のヒロイン」の福田と「ラランド」のサーヤが言う通り、もはや女芸人がリアクションで笑いを取ろうという時代でなないのだろう。新世代の女芸人も、トークに自信を持ち始めたようだ。
彼女たちの憧れとして、明石家さんま、ダウンタウン、志村けんといった大御所や、江頭2:50、ロバート秋山、黒沢かずこら、個性派芸人の名前が挙がる中、異色なのは田辺さんの三瓶。あんまりお笑いを見てこなかったという田辺さん、唯一ハマッタのが三瓶らしい。確かに言われてみれば、「まあねー」と「三瓶です」はよく似てる。
最近は「ブス」「デブ」の容姿イジリがNGみたいな流れになっているらしく、顔一本でここまでやってきたという よしこは、笑いを取りにくくなったと悩みを吐露。あんりも、「今は逆にカワイイ」と言われてしまうらしい。バラエティもやりにくい時代になったな。
次は隠し撮りによるドッキリ企画。仮押さえの番組がバラシになったと、マネージャーから伝えられた ガンバレルーヤよしこ。代わりに入ったのが ぼる塾・あんり と聞かされるとたちまち表情が一変、「とうとう恐れていた事が起きた」と動揺が隠せない様子。
よしこは、あんりに対して「面白い顔をしているけど、そこに頼っていない。自分に足りないモノを持った女芸人」と高評価、かなりの脅威を感じているようだ。「こっちは顔が一本と『クソが!』が一本、飽きられているんだろうな」と落ち込む一方。
マネージャーに「今後どうしていきます?」と問われ、「あんり vs よしこみたいな、その対立軸を構成していけば、彼女たちの勢いに便乗させてもらえる」と、他力本願の答え。もはや哀愁も帯びて、よしこの悩みは深い。
もう一つのドッキリは「ぼる塾」。あんり不在で、田辺&はるか だけで番組収録を打診されたらどうなるかを見る内容。あんり なしとスタッフに伝えられ、「いやー、2人ではまだ早いですよね」と他人事のように呟く はるか。「私はポンコツ」「私もポンコツ」と二人、そのあとは打開策もなくひたすら無言の時間が過ぎていく。
行き詰まった はるかは あんりに電話、アドバイスを求めるが、その回答に「さすが あんり」と感心するだけ。彼女たちに何も出来ない事が分かったところでネタばらし、「やんなくてよかった」と素直に喜ぶ二人には危機感がないようだ。まあこの緩さが「ぼる塾」の味なんだろうね。