スポンサーリンク
スポンサーリンク

M-1グランプリ2020 決勝大会

スポンサーリンク
スポンサーリンク
マヂカルラブリーの逆襲

コロナ禍の中でも史上最多となる5,081組がエントリー、敗者復活では祇園の木﨑に陽性反応が出て不参加を余儀なくされ、感染対策を施しながら行われた『M-1グランプリ 2020』。

敗者復活戦を抜け出したインディアンスを含む参加10組のコンビが、芸人人生を懸けた熱いバトルを繰り広げ、最期はマヂカルラブリー、おいでやすこが、見取り図の3組がファイナルステージに勝ち上がった。7人の審査員による投票の結果は、マヂカルラブリー3票、おいでやすこが2票、見取り図2票、接戦を制してマヂカルラブリーが第16代チャンピオンとなった。

マジカルの野田クリスタルは、今年の『R-1ぐらんぷり』と合わせてお笑いコンテスト2冠を獲得。3年前の大会では最下位となり、しかも突然服を脱ぎ捨ててダダスベリ。「好みやない。よう決勝残れたな」と上沼恵美子審査員に酷評された雪辱も果たした。

以下は各コンビの感想。

 

【10位  東京ホテイソン(617点)】  25歳と26歳という若さを感じさせない実力漫才師。現状に満足せず常にネタを磨く姿勢は素晴らしいが、ちょっと今回はあざとさが目立って自己満足に陥ってしまった感あり。それでも彼らの漫才の質は高く、最下位になってしまったのはちょっと残念。
【8位 ウエストランド(622点)】  昔は、「元祖・露出男」ことツッコミの井口が早口でまくし立てる一本調子の漫才だったが、今回はちゃんと掛け合い漫才になっていて、一皮ムケた成長が窺えた。それでも大きな笑いを生み出すまでには至らず、得点は伸びなかった。
【8位 アキナ(622点)】  アンケートでは優勝候補にも挙げられた、決勝大会進出2回目の実力派コンビ。しかし今回はそれほどのうねりも起こせず、前回(5位)より低い順位にとどまってしまった。シチュエーションと動きでみせるそのスタイルは漫才よりもコント向き、来年のキング・オブ・コントに期待だ。
【7位 インディアンス(625点)】  敗者復活決定後、いきなり笑神籤が当たってトップバッターで出場。ボケの田渕は昨年、緊張でネタを飛ばすという失態を犯したが、今年は充分やりきった表情で満足そう。昨年は中川家・礼二に「人間味がない」と評されたが、今回は きむ も頑張っていて二人の演じる楽しさが伝わってきた。
【5位 オズワルド(642点)】  2年連続の出場。去年のようなボソボソ口調ではM-1で通用しないと感じたのか、今回はヒゲの伊藤が声を張ってのツッコミ。なんだ、ちゃんと大きな声が出るじゃん。ネタも面白かったが、その一方で持ち味のオトボケ感は少なくなり、普通のツッコミになってしまった。
【5位 ニューヨーク(642点)】  去年は歌ネタが失敗して最下位に沈んだことから、今年はニューヨークらしい毒を含んだ漫才で勝負。さすがの面白さを見せたが、意外と得点は伸びなかった。しかしすでにポスト千鳥、ポストかまいたちの1番手と目される存在となっており、もうタイトルは要らないんじゃないの。
【4位 錦鯉(643点)】  49歳のクズキャラ、長谷川がその持ち味を充分に発揮、大会に強い印象を残した。しかしキャラに頼りすぎたネタで展開力に欠けた印象は否めず、もう一歩先の笑いまでは届かなかったかな。でもこれをきっかけに「究極の大器晩成」と呼ばれて欲しいところだよね。
【第1ステージ3位、決勝2票 見取り図(648点)】  3年連続出場の見取り図は、今回の出場者の中でも漫才の上手さはトップクラス。ボケの盛山が少々噛んでも慌てず騒がずの安定ぶりで、惜しくもチャンピオンを逃したのは、時の運に恵まれなかったというしかない。だが年々新味が薄れていくのは避けられないところで、今後のタイトル獲得は遠ざかったかも。
【第1ステージ1位、決勝2票 おいでやすこが(658点)】  ピン芸人の “おいでやす小田” と “こがけんが” M-1用にユニットを組んだ、今大会一番の異色コンビ。爆発的なキレ芸で場内を沸かせ、決勝S進出という思わぬ結果に喜びを忘れて茫然自失となる小田。ピンだと空回り感が拭えない小田のキレ芸だが、コンビだとかなりハマるようだ。
【第1ステージ2位 決勝3票、優勝 マヂカルラブリー(649点)】  一生懸命だが不器用、口調も堅いが、なんか気になる野田クリスタル。好みはそれぞれ分かれると思うが、その泥臭さと失敗を恐れない姿勢で大きな笑いを生み出した。喋りより動きの漫才が、賛否両論でもネタとして成立しているのは、地味だが安定した村上の廻しがあるからだろう。

しかし彼らの努力と成長があったとはいえ、今回の優勝は3年前のリベンジという劇的要素がプラスに働いたという面は否定できない。これでブレイクのチャンスを掴んだが、野田のトーク力には不安が残るし、ネタもいつまでも続けられるような内容じゃないので、目指すところはオードリー・春日の「体力芸人コース」ってところかな。

タイトルとURLをコピーしました