21年(第93回)米アカデミー賞 ノミネート発表

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米アカデミー賞の作品賞を始めとする各部門のノミネートが、例年より2ヶ月遅れとなる3月15日に発表された。

コロナ禍の影響で大作・話題作の公開が次々と延期される中、今年の作品賞候補にノミネートされたのは、『ノマドランド』『ミナリ』『シカゴ7裁判』『プロミシング・ヤング・ウーマン』『ファーザー』『Mank / マンク』『サウンド・オブ・メタル ~聞こえるということ~ 』『ジューダス・アンド・ザ・ブラック・メサイア』の8作品。

『Mank / マンク』は今回最多の10部門でノミネート、次いで『ノマドランド』と『ミナリ』が6部門でノミネートされている。

【 ノマドランド 】

監督 クロエ・ジャオ  主演 フランシス・マクドーマンド

ジェシカ・ブルーダーによるノンフィクションを原作に、「ノマド(遊牧民)」と呼ばれる車上生活者の生き様を、アメリカ西部の大自然を背景に描いたロードムービー。

主演は『ファーゴ』『スリービルボード』で2度のオスカーに輝いたフランシス・マクドーマンド。今回も主演女優賞にノミネートされた。

クロエ・ジャオは中国出身の女性監督。監督賞のほか脚色賞、編集賞にもエントリーされている。

【 ミナリ 】

監督 リー・アイザック・チョン  主演 スティーブン・ユァン、ハン・イェリ

80年代のアメリカ南部を舞台に、韓国移民の一家が幾多の困難に遭いながらも、逞しく生きていく姿を描いた感動のファミリーストーリー。

監督賞にノミネートされたリー・アイザック・チョンは、韓国系のアメリカ人。主演男優賞にノミネートされたスティーブン・ユアンは、人気テレビドラマ『ウォーキング・デッド』で知られる韓国系の俳優である。

そして一家をかき回す祖母役を演じたユン・ヨジュンが、助演女優賞にノミネートされている。

【 シカゴ7裁判 】

監督 アーロン・ソーキン  出演 エディ・レッドメイン他

Netflixオリジナル配信作品。ベトナム戦争の抗議運動から逮捕・起訴された7人の男たちが、不当な裁判へ立ち向かっていく姿を描いた実録映画。

ソーシャル・ネットワーク』(10年)、『マネーボール』(11年)の脚本で知られるアーロン・ソーキンの初監督作品。今回は脚色賞にノミネートされた。

『ファンタスティック・ビースト』シリーズのエディ・レッドメインが、裁判の不条理に挑む男を熱演、共演したサーシャ・バロン・コーエンが助演男優賞にノミネートされた。

【 プロミシング・ヤング・ウーマン 】

監督 エメラルド・フェネル  主演 キャリー・マリガン

医者としての未来を約束されていた “有望な若い女性(プロミシング・ヤング・ウーマン)” の知られざる裏側の顔と、その復讐劇を描くダークコメディ・スリラー。

エメラルド・フェネルは初監督作品にして作品賞と監督賞にノミネート。キャリー・マリガンも主演女優賞の有力候補に挙がっている。

【 サウンド・オブ・メタル ~聞こえるということ~ 】

監督 ダリウス・マーダー 主演 リズ・アーメッド

Amazon Prime Video配信作品。聴覚を失った若いメタルバンド・ドラマーの葛藤と心の再生を描く作品。ヒューマンドラマであり音楽映画。

主役のドラマー、ルーベンを演じるのは『ローグ・ワン』(16年)『ヴェノム』(18年)出演のリズ・アーメッド。今回、主演男優賞の最有力候補とされている。

【 Mank / マンク 】 

監督 デヴィッド・フィンチャー  主演 ゲイリー・オールドマン

Netflixオリジナル配信による、モノクロ作品。映画史に燦然と輝く名作『市民ケーン』(41年)を取り巻く人々の喧噪を、1930年代終盤のハリウッドを舞台に描いた人間ドラマ。

監督は『ファイト・クラブ』(99年)『ソーシャル・ネットワーク』の鬼才、デヴィッド・フィンチャー。今回、3回目の監督賞ノミネートとなった。

主役の脚本家、ハーマン・J・マンキウィッツ(名監督ジョセフ・L・マンキウィッツの実兄)を演じるのは、アカデミー賞常連のゲイリー・オールドマン。3回目の主演男優賞(17年の『~チャーチル~』で受賞)にノミネートされた。

【 ファーザー 】

監督 フロリアン・ゼレール  主演 アンソニー・ホプキンス

認知症の進行で記憶の喪失と幻想に戸惑う男と、その父親を介護する娘との関係や絆を描いたヒューマンドラマ。

83歳の名優、アンソニー・ホプキンスが幻想に揺れる老人を好演、5度目の主演男優賞(91年の『羊たちの沈黙』で受賞)にノミネートされる。娘アンを演じたオリヴィア・コールマンも、主演女優賞を獲得した『女王陛下のお気に入り』(18年)以来のノミネートとなった。

【 ジューダス・アンド・ザ・ブラック・メサイア 】

監督 シャカ・キング  主演 ダニエル・カルーヤ、キース・スタンフィールド

題名は “ユダと黒い救世主” の意。60年代のシカゴを舞台に、実在の過激な黒人運動組織「ブラックパンサー党」の若きリーダー、フレッド・ハンプトンの人生に迫る伝記映画。黒人差別の問題と、カリスマに魅入られるFBI内通者の葛藤を描く。

ハンプトンを演じたダニエル・カルーヤと、内通者を演じたキース・スタンフィールドが、それぞれ助演男優賞にノミネートされている。

作品賞の最有力は『ノマドランド』、対抗馬は『ミナリ』『シカゴ7裁判』とされているが、近年の受賞作はグローバル化、マイノリティの声、ネット配信がキーワード。今年もそういった流れになる可能性が高いと思われる。

なお、去年の8月に43歳の若さでなくなったチャドウィック・ボーズマンさんが、遺作となった『マ・レイニーのブラックボトム』で主演男優賞にノミネートされている。

授賞式は現地時間の4月25日に行われる予定。

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