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「サッカーの園 ~究極のワンプレー~」スルーパス

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パサーの見せ場【スルーパス】

サッカーの究極技No.1を選定する「サッカーの園 ~究極のワンプレー~」、今回のテーマは【スルーパス】。一本のパスでチャンスを演出、パサー最大の見せ場となるプレーだ。

選定委員長の前園さんは「相手の意表を突きゴールに直結。パスのスピードや質など、パサーの個性が表れる」プレーと解説。去年放送した【ラストパス】とかぶる気がするけど、得点を生み出すパスはそれだけ語り甲斐があるということだろう。

スタジオゲストは、スルーパスの本も出している中村憲剛さんと、“Jリーグ名誉マネージャー” ことアコム美女の佐藤美希さん。

中田英寿の「キラーパス」

最初のエントリーは中田英寿さん。ピンポイントに急所を突く「キラーパス」が代名詞、日本代表の元司令塔だ。中田さんの「キラーパス」は、次々と鋭いパスを繰り出し、FWをとことん走らせるという流儀。

日本代表でともにプレーした城彰二さんは、「FWの動き出しに合せてパスを出すのがセオリーだが、彼のはまったく逆。出したボールにお前が追いつけよというスタイル」と説明。

自陣に体を向け、後ろに下がるふりをしていきなり相手の裏にパスを出す技も得意とし、シドニーオリンピックを一緒に戦った中澤佑二さんは、「絶対ここには来ないというときに出てくる、意表を付いたパスが凄い」とそのプレーを称賛。

そして城&中澤さんが選ぶ「究極のスルーパス」が、2000年のシドニー五輪・1次リーグの南アフリカ戦。1-1の同点で迎えた78分、中田がドリブルからゴール前にスルーパスを送り、そこへ走り込んだ高原が勝ち越し弾を決めた場面だ。

ゲストの中村さんは、「あえて斜めにドリブルして、FWの動くスペースを作っている」と分析。前園さんは「周りを動かすメッセージを送っている」と解説する。

中田さんとは盟友関係だった前園さん。二人がイケイケだったときの、スポーツ誌の表紙を飾ったあの頃が、今は懐かしいぞ。

中村憲剛の「ハートフルなパス」

第2のエントリーは、スタジオゲストの中村憲剛さん。自身が語るその極意は「ハートフルなパス」。受け手に合せた変幻自在なパスを出すというのが中村さんのスタイル。中田さんが剛なら、中村さんのスタイルは柔といったところ。

快足のジュニーニョには、トップスピードのまま打てるジャストタイミングのパス。足の遅い鄭 大世の場合は、バックスピンをかけた浮き球のパス。大久保嘉人選手には阿吽の呼吸による意思疎通のパスなど、相手に合せたパスが出せるのが中村さんの強み。

中村さんが自画自賛する「究極のスルーパス」が、12年の川崎 vs 磐田の試合。中村さんは40m先でゴールに走り込むFW矢島選手へ、DF網を切り裂くピンポイントのロングパス。見事なアシストとなった。

中村さんが出したスルーパスに、あとはFWがワンタッチでシュートするだけ。自らが「最高級」と語るスーパーパスだ。

ラモス瑠偉の「伝説のスルーパス」

このあと中村俊輔、遠藤保仁、小野伸二、柴崎岳選手といった名手たちのスルーパスを紹介。そして最後にVTRで登場したのが、日本代表伝説の10番・ラモス瑠偉

その眼光の鋭さとは違い、スルーパスは受け手に優しい思いやりにあふれたもの。ダイレクト、あるいはワンタッチで打てるよう計算して、ピンポイントのパスを出していたとのこと。

そんなラモスさんが選ぶ「究極のスルーパス」が、あの “ドーハの悲劇” で知られる93年W杯最終予選のイラク戦。

1-1の同点で迎えた後半69分、ドリブルでゴール前に迫るラモスが、一旦ためてからのDF3人を抜くスルーパス。それに反応したゴン中山が、絶妙な抜け出しで勝ち越し点を決めた場面である。

あえて動きを止めたことで、相手の意識がラモスさんへ集中。「相手を欺くプレー」を得意とするラモスさんの真骨頂、中山さんとの息の合ったコンビネーションから生まれた【伝説のスルーパス】だ。

バルデラマの「シルキーパス」

4人目のエントリーは「シルキーパス」の使い手、元コロンビア代表のカルロス・バルデラマ。ライオンヘアーとインサイドキックが特徴の個性的な技巧派選手である。

その「究極のスルーパス」が、90年W杯イタリア大会・1次リーグの対西ドイツ戦。コロンビアが1点をリードされた後半ロスタイムの92分、バルデラマの絶妙なスルーパスからリンコンが同点弾。土壇場で1-1と引き分け、コロンビアが決勝トーナメント進出を決めた場面だ。

ちなみに彼のパスが「シルキーパス」と呼ばれたのは、西ドイツ主将のローター・マテウスが「バルデラマのパスは、まるでシルクの糸のようだった」と称えたことからだそう。

このあと中村憲剛さんが中央大学時代に見せた、“一人スルーパスからのゴール” をVTRで紹介。FWが退場でいなくなったため、中村さんがパスの出し手と受け手を一人で演じたとのことだが、なんとも貴重な映像が残っていたもんだ。

江坂 任選手の「両足スルーパス」

佐藤美希さんが選んだ最後のエントリーは、柏レイソル(現、浦和)の江坂 任(あたる)選手。2020シーズンは、J1最多となる134のスルーパスを記録。得点王オルンガとのホットラインで脚光を浴びた柏の司令塔である。

江坂選手の武器は、左右の足から出せるスルーパス。右足からの繊細なタッチでチャンスをつくり、左足からの豪快なロングパスはゲームの展開を一変させる。まさにサッカー界の「二刀流」選手。

そんな江坂選手が選ぶ「究極のスルーパス」が、昨シーズンの対仙台戦。ゴールへドリブルで仕掛ける江坂選手に対し、2人のディフェンダーが寄せに出る。

左足でシュートを打とうとした江坂選手だが、一瞬の判断でちょこんと浮かせた右足アウトのパス。狭いDFの間を抜いてスペースにボールを落とし、ゴールをアシストした。

「両足が使えると、相手のDFは守る選択肢が増える」と中村さんは解説。この「二刀流使い」が江坂選手の一番の強みだ。

 

この5つのエントリーの中から、前園さんが選んだ「究極のスルーパス」No.1は、中村憲剛さん。3月放送の【ルーキーイヤー】に続く選出となった。

MCの柴田さんは「最近ゲストへのそんたくが激しい」と言ってるけど、スタジオに呼んだんだからそりゃ選ぶしかないよね。

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