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澤井信一郎監督 死去

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アイドルの演技を引き出した名監督

『Wの悲劇』(84年)『時雨の時』(98年)などで知られる映画監督の澤井信一郎さんが、3日に多機能不全のため東京都内の病院で死去した。発表を行った東映によると、晩年は闘病生活を送っていたとのこと。享年83歳。

澤井さんは1938年8月16日生まれ、静岡県浜名郡(現、浜松市)出身。61年に東京外国語大学を卒業し、東映へ入社。マキノ雅弘監督などに師事し、『トラック野郎』シリーズの脚本を書きながら20年の助監督生活を送った。

その経験を買われ、81年に松田聖子の初主演作となる『野菊の墓』で映画監督デビュー。初監督作品ながら、アイドルの演技を引き出す確かな腕を見せた。

84年には薬師丸ひろ子主演の角川映画『Wの悲劇』を監督、荒井晴彦との共同脚本も務めた。作品は夏樹静子原作のミステリーを劇中劇として消化し、舞台と現実を二重構造にした構成が評価されて国内の各賞を受賞した。

このあともアイドル映画から大人のラブストーリー、伝記映画やなど幅広いジャンルを手がけ、確かな演出力を発揮。作品に派手さや際だった個性はないが、堅実な手腕が業界人や俳優に信頼された名監督だった。

85年には、原田ともよ主演の『早春物語』で日本映画監督協会新人賞を受賞。07年の反町隆史主演『蒼き狼 地果て海尽きるまで』が遺作となった。

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