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「千鳥のスポーツ立志伝」ゴルフ・稲見萌寧選手

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世界も驚く神業ショット

「千鳥のスポーツ立志伝」今回のゲストは、JLPGAツアー20-21シーズンの賞金女王にして東京オリンピック銀メダリストの稲見萌寧選手。その強さのクセを、千鳥の二人が徹底解剖する。

まず深掘りするのは “技のクセ”、そのキーワードは「世界も驚く神業ショット」。ドライバーの平均飛距離は238ヤード、日本ツアーでも決して飛ばし屋とは言えない萌寧選手。だが彼女の強さは、常にピンをとらえる「神業ショット」にある。

プレッシャーのかかる東京五輪でも、萌寧選手はその「神業ショット」を連発。日本女子プロ界No,1のパーオン率を誇るという、精度の高いアイアンショットでメダル争いを演じた。

ツアー通算41勝のレジェンド、森口祐子さんは「ピンをデッドに狙うあの精度は尋常じゃない」と証言。どんな状態でも再現性の高いスイングが出来るのが彼女の凄さだ。

また平均パット数も女子ツアー2位。ショットもパットも噛み合って昨シーズンは最多バーディー数のツアー記録を更新している。

ゴルフを始めたのは、父親に連れられて打ちっ放しに行った9歳のとき。番組では当時の映像が紹介されていたが、この頃はエンピツのように細いモネ少女でした。

それはともかく、以降の13年間で毎日10時間を練習に費やすという熱心さで、正確なショットを身につけていった萌寧選手。さらに去年からはキックボクシングで体幹を鍛え、「神業ショット」に磨きをかけたとのこと。

また試合終盤の強さも稲見選手の真骨頂、去年のプレーオフでは3戦3勝と負けなしだ。東京オリンピックでも、フェアウェイキープ率4日間85.₇ %の正確なショットでバーディーを重ね、プレーオフの末銀メダルを勝ち取った。

完璧じゃないとキレちゃうかモネ

続いては “キャラのクセ”、そのキーワードは「完璧じゃないとキレちゃうかモネ」。何でもとことんやらないと気が済まない「完璧主義者の」萌寧選手。小学校の時、思い通りのプレーが出来ない自分にキレて、「今に見てろよ!!」と泣いて悔しがったそう。

森口さんは「こだわりがピンポイント。ここいいじゃんと思う部分でも、彼女は許せないみたい」とその完璧主義者ぶりを語る。銀メダルを獲ったときも、深夜まで会見があったにもかかわらず翌朝10時から練習を開始したそうな。

好きな男性のタイプもキャラ強め。幼なじみでキャディも務めるジョン・ジウくんによれば、「アイドルに興味がなく、好きな俳優はトム・クルーズ」とのこと。ちなみに萌寧さんについては「お姉ちゃん気質。でも厳しすぎます」と、四千頭身・後藤にクリソツの笑顔で回答。

またそのコメントも強気のクセ。またツアーで1勝しか挙げていない頃に「賞金女王は当たり前」とか、一番の目標を聞かれて「無双状態になりたい」とか、まさに大物ぶりを窺わせる名言。

公認心理師・山名祐子さんは、「オンオフの切り替えの達人」と分析。またコーチやジウくんにストレスをぶつけることで、上手くガス抜きをしているとのこと。ここら辺のメンタルコントロール術は、落ち込んでいるあのアスリートにも参考にして欲しいところだ。

夢を追いかけるミラクルガール

最後は “立志のクセ”、そのキーワードは「夢を追いかけるミラクルガール」。畑岡奈佐、渋野日向子ら【黄金世代】、古江彩佳、西村優菜ら【ミレニアム世代】に挟まれた【はざまの世代】の萌寧選手。プロテストも最下位通過と、最初は注目される存在ではなかった。

目標としていた五輪出場も、2020年12月時点で出場枠上位2名に遙かに及ばない順位。全米女子オープンでも世界との実力差を見せつけられ、これまでの練習の見直しを決意する。

シーズンオフに苦手としていたパターの練習量を増やし、キックボクシングで体幹を強化。さらにパワーをつけるため、1日4食に増やして3ヶ月で体重を7㎏増量させた。

この努力が実り、体の軸が安定してショットの精度もアップ。シーズン再開から勝ち星を重ね、ついに本番直前に日本人ランキング2位に入って五輪出場決定。土壇場で夢を叶えた。

そして迎えた東京オリンピックでは、最初パットに苦しむも精度抜群のショットで追い上げ、最終日に優勝争い。金メダルは逃してしまったものの、プレーオフで「早熟の天才」リディア・コを下して銀メダルを獲得する。

この時のことを「お祭り気分だった。プレーオフ大好き」とは、なんとも大物らしいメンタルの強さ。まさに「ミラクルガール」面目躍如の快挙だった。

最後は大悟のひと言。「かっこいい人なんです。そして完璧です」ということで、稲見萌寧選手を「モネクルーズ」と命名。顔の濃い外国人好きで、マッチョ好きという萌寧さん。デシャンボーあたりはドンピシャじゃないの。

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