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「ダイ・ハード」とブルース・ウィリス

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ブルース・ウィリスの代表作

先日、失語症を患っての映画界引退を表明したブルース・ウィリス(67歳)。70年代のオフ・ブロードウェイ舞台で俳優のキャリアを始め、今まで出演した映画は100本以上。中でも世界にその名を知られるきっかけになった代表作が、1988年公開のアクション映画『ダイ・ハード』だ。

“ダイ・ハード” とは「絶体にくたばらない奴」の意味。ニューヨーク市警の刑事ジョン・マクレーン(ウィリス)が、ロサンゼルスの日系企業に務める元妻に会うため、ナカトミビルで催されるクリスマスイブ・パーティーに参加。だがそこで、襲撃をかけてきたテロリスト集団にビルを占拠される事件に遭遇する。

たまたま人質となることを逃れたマクレーンは、孤立無援の状態に置かれながらも体を張って奮闘。持ち前の機略と捨て身の攻撃で、テロリストたちに戦いを挑む。

超高層ビルという閉塞空間を舞台にして、追いつ追われつのスリルと、趣向に富んだアクションをちりばめ、痛快無比のストーリーテーリングによる快作アクションとなった。

名作アクション映画の誕生

原作はロデリック・ソープのスリラー小説『Nothing Lasts Forever(永遠に続くものはない)』。映画製作は出だしから難航し、『プレデター』(87年)のジョン・マクティアナンが監督を引き受けた時点では、「まだ十数ページのストーリーがあるだけだった」という。

脚本は撮影中に何度も書き換えられ、緻密な設定と気の利いた伏線による完成度の高いシナリオへと進化。狡猾なテロリスト集団を相手に、知力と体力を尽くした攻防戦が繰り広げられ、単調なアクション映画に飽き始めていた観客を熱狂させた。

また撮影には、のちに『スピード』(94年)で監督デビューするヤン・デ・ボンが参加。ヤン・デ・ボンはマクティアナン監督から絶大な信頼を得て、一部アクションシーンの演出を担当。作品の成功に果たした役割は大きいと言われている。

秀逸なキャスティング

主演候補にはスタローン、シュワルツェネッガー、バート・レイノルズらアクションスターの名が挙がり、中でも有力視されたのがリチャード・ギアだった。

しかし新しいヒーロー像を求めたプロデューサーは、テレビドラマシリーズ『こちらブルームーン探偵社』で軽妙な探偵役を演じていたブルース・ウィリスを主役に抜擢。筋骨隆々のいかにも強そうなヒーローではなく、等身大のキャラクターで新鮮味を出そうとした。

コメディ役者の印象が強く、劇場で予告編が流れると、観客席から失笑が漏れていたというウィリス。しかし映画が公開されると、ボロボロになって愚痴りながらも、ユーモアを漂わせるヒーローというキャラクターがはまり、一躍人気者となる。

また、テロリストのリーダを演じるアラン・リックのヒールキャラクターも秀逸。映画初出演ながら、マクレーン刑事相手に丁々発止と渡り合う悪役が評判となり、これをきっかけに映画界で活躍。『ハリー・ポッター』シリーズのスネイプ先生役でも親しまれた。

ブルース・ウィリスのキャリア

ブルース・ウィリスは1955年3月生まれ、出身は西ドイツのイダ・オーバーシュタインである。母はドイツ人で父は駐在のアメリカ兵士、2人の弟と1人の妹がいた。

父の除隊後にアメリカのニュージャージー州へ引っ越し。少年時代は吃音に悩まされるが、高校に進学して演劇部に入部し、ステージで演技することでコンプレックスを解消する。

73年に高校を卒業したあとは、私立探偵など様々な職業を経験しながらモントクレア大学の演劇部に入学。大学中退後、ニューヨークでいくつものオーディションを受け、オフ・ブロードウェイの舞台でデビューを果たす。

そのあと29歳でカルフォルニアに移り、『特捜刑事マイアミ・バイス』『新トワイライトゾーン』などのテレビドラマに出演。オーディションを受けた『こちらブルームーン探偵社』(85~89年)では、3000人の候補の中から準主役に選ばれ、ようやく役者としての地位を確立する。

そして『ダイ・ハード』の大ヒットで一躍世界に知られる存在となり、“ダイ・ハード” シリーズの他『パルプ・フィクション』(94年)『12モンキーズ』(95年)『フィフス・エレメント』(97年)『アルマゲドン』(98年)『シックス・センス』(99年)『エクスペンダブルズ』(2010年)などのヒット作・話題作に次々と出演。ハリウッドを代表する人気俳優として映画界に君臨した。

しかし2014年あたりからインディペンデント製作の低予算映画に多数出演するようになり、俳優としての質低下が囁かれるようになる。関係者によるとこの頃から認知症が進行し始め、台詞が覚えられないなど撮影に支障がきたすようになっていたという。

俳優としては2度のエミー賞とゴールデングローブ賞を受賞。ユニークな個性で新しいヒーロー像を作り上げ、独特の存在感で観客を惹きつけた役者人生だった。

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