5日放送『サッカーの園 ～究極のワンプレー～』、今回のテーマは【ミドルシュート】。ピッチを切り裂き、スタジアムの雰囲気を一変。蹴り方や軌道に選手の個性が表れるミドルシュートの奥義を、深掘りする内容。
最初のノミネートはスタジオゲストの大久保嘉人さん。ゴール前の駆け引きからワンタッチで仕留めるイメージの強い大久保さんだが、実はPエリア外から決めたゴールが04年以降J1最多の25本という、ミドルシュートの名手。
ゴール前で鋭く曲がる切れ味バツグンの “カミソリシュート” を「自分が練習している蹴り方が出来れば、100％入る」と自信満々に語る大久保さん。その秘訣は「右足小指でこすり挙げるように蹴ること」とのこと。
川崎フロンターレ時代に毎日1時間以上を居残り練習に費やし、武器となる “カミソリシュート” を習得。その切れ味の凄さを、練習相手を務めたGK新井さんが「コースが分かっていても決められた」と振り返る。
そして大久保さん自身の選ぶ「究極のワンプレー」が、13年の大宮戦と15年の仙台戦でのミドルシュート。得に大宮戦の一撃は「イメージ通りで完璧」と自画自賛。この【カミソリシュート】が最初のエントリー。
続いて日本サッカーの歴史を彩る「スーパーミドル」のコーナー。カズのドライブシュート、柴崎岳のブレ球ミドル、小野伸二のオシャレなループミドル、久保竜彦のひょっとこダンス付きミドル、コンフェデレーションズカップのブラジル戦で中村俊輔が魅せた「黄金の左足」など、次々とスーパーミドルが紹介された。
そしてコーナーのトリを飾ったのが、94年アジア大会の韓国戦で井原正巳さんが披露した強烈なミドルシュート。1点を追う後半の41分、リベロの井原さんがオーバラップから意表を突くミドルシュート。地を這うボールがゴール右に突き刺さった場面だ。
この井原さんの記憶に残る【伝説のミドル】が2番目のエントリー。
3番目のノミネートは、GKから見た究極のミドルシュート。それを語るのは、あのロベルト・カルロスの弾丸シュートを止めた経験も持つ、元日本代表キーパーの小島伸幸さん。
ミドルシュートに対して「ゴールから遠いほど、決められたくない」と言う小島さんは、「シューターの視線を見れば、コースが予測できて防げる」とミドルシュート阻止法を解説。それでも止められないのは、やっぱり「ボールを打つ間合いが速い人」とのこと。
その小島さんが選ぶ「究極のワンプレー」が、95年の平塚 vs 清水の試合。伊東輝悦選手（現、沼津）に決められたミドルシュートだ。
「あのシュートに関しては、だいぶ早い時点で視線を見ていて僕の反応も上々だった」と小島さん。「ギリギリ手に触れなくても上に抜けるだろうと思っていたら、振り返るとゴールの中にあったのでビックリ」とその時の驚きを語る。
この伊東選手の【GKの想像を超えるミドル】が3番目のエントリー。
4番目のノミネートは、J1ミドルシュート決定率No,1を誇る佐藤寿人さん。そのミドルシュート決定率は15.6%と、J1平均4.1%を大きく上回る驚異の数字だ。
「やみくもにミドルを打つことは、まずない」と語る寿人さん。難しく見えるシュートも、あくまで計算づくで決めたものだとのこと。そんな佐藤さんのこだわりは、「ワンタッチミドル」でDFの意表を突くことだそう。
そして寿人さん自身が選んだ「究極のワンプレー」が、13年の川崎フロンターレ戦。味方にスルーさせて決めた、外側に大きくカーブするミドルシュート。
寿人さんが「取れそうで取れない、キーパーから逃げていくシュート。これが好きですね」と得意げに語る【ワンタッチミドル】が、4つ目のエントリー。
5番目のノミネートは、笹木かおりさんが推薦する名古屋グランパスの稲垣祥選手。21年には29歳にして初のベストイレブンに選ばれ、日本代表にも招集された注目のボランチだ。
守備のスペシャリストでありながら、ミドルシュートを「自分の存在価値を示してくれるもの」と語る稲垣選手。彼の武器は “稲垣キャノン” と呼ばれる破壊力抜群のシュート。帝京高校時代に砂浜をひたすら走って鍛えた身体から生み出される、パワフルなミドルシュートである。
その極意は「（足の甲の）芯の位置に球を入れること」。そして稲垣選手の選んだ「究極のワンプレー」が21年の神戸戦、ネット裏の観客をのけぞらせた迫力満点の一撃だ。
この【稲垣キャノン】が、最後のエントリーとなった。
前園さんはこの5つの中から、大久保さんの【カミソリシュート】を「究極のワンプレー」に選出。それにしても大久保さんの今回の写真、なんで宇宙服姿なん？
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