18日にヨーロッパリーグ決勝がスペインのセビージャで行なわれ、鎌田大地選手と長谷部誠選手の所属するアイントラハト・フランクフルトがレンジャーズ(スコットランド)と対戦。接戦の末PK戦を制して、42シーズンぶり2度目の優勝を果たした。
ベテランの長谷部選手はベンチスタート、鎌田選手はトップ下で先発した。鎌田は暑さと厳しいマークに苦しみながら得点を狙った。前半12分は左サイドから果敢なドリブルでゴールに迫り、22分には縦パスに合わせて抜け出しループシュート。しかしこれは惜しくもクロスバーを越えてしまう。
0-0で折り返した後半の57分に守備陣のミスから失点、直後の58分に負傷したDFトゥタに代わって長谷部が投入される。長谷部はキャプテンマークを巻いて3バックの中央に入り、丁寧なパス回しからチームをコントロール。冷静な判断で守備を落ち着きをもたらした。
すると69分にコスティッチのクロスをボレが押し込んで同点。延長120分で決着がつかず勝負はPK戦へ。5人全員が成功したフランクフルトに対し、レンジャーズは4人目が失敗。フランクフルトが79-80シーズン(当時UEFAカップ)以来となる栄冠を手にした。3人目のキッカーに志願した鎌田は、右ポストに当たるシュートを決めている。
優勝が決まった瞬間、鎌田選手はピッチで号泣。「今まで頑張り続けてきたものが報われた。自分も歴史の一部になれて嬉しい」と喜びを語った。
フランクフルトは今季ブンデスリーガ11位と不調、鎌田選手も4ゴールにとどまっていた。しかしELでは全13試合に出場してチームトップの5得点を記録。強豪バルセロナを倒すなど快進撃の立役者となった。
日本人選手が出場した試合で優勝したのは、01-02シーズン優勝のフェイエノールト(オランダ)、小野伸二選手(現札幌)に次いで2度目。20年ぶりの快挙だった。
森保ジャパンへは、昨年11月のW杯最終予選オマーン戦を最後に招集されていないが、6月に行なわれる強化試合での鎌田選手の代表復帰が有力視される。
優勝したフランクフルトは来季チャンピオンズリーグの出場権を獲得。現役最後のシーズンになるかもしれない長谷部選手は、「この年齢でチャレンジできるのは凄く幸せ」と闘志を見せた。
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