男子ゴルフツアーANAオープンの最終ラウンドが18日に北海道・札幌GC輪厚コースで行なわれ、首位と5打差の3位でスタートした大槻智春選手が、プレーオフ1ホール目のチップインイーグルを決め逆転勝利。プロ2勝目を奇跡的ショットで飾った。
この日猛チャージを見せたのは石川選手。首位の池田勇太選手とは6打差の5位タイでスタートし、1番からスコアを伸ばして前半を5バーディの31。3シーズンぶりとなる優勝を射程に入れた。
後半も追撃の手を緩めず、15番のパー4で8つ目のバーディを奪ってついに単独首位。だが続く16番は3パットで痛恨のボーギ。17番のロングホールで取り戻したいところだったが、ショットが乱れてパーセーブ。最終18番でバーディチャンスにつけるが、もわずかに届かず19アンダーの首位タイフィニッシュ。最終組の結果待ちとなった。
首位スタートの池田選手はこの日スコアメイクに苦しみ、15番ではこの日3つめのボーギを叩いて3位へ転落。17番のロングでバーディーを奪って再び首位に並ぶが、最終18番でパーをセーブできず、優勝を逃してしまった。
そして淡々とした内容ながら着実にバーディを重ねたのは、池田選手と一緒に最終組を回った大槻選手。6バーディ、ノーボギーの好スコアで19アンダーとし、石川選手とのプレーオフに臨んだ。
その1ホール目、先に打った石川選手のセカンドショットは、バックスピンがかかってピン下約3m余りへ。それでも上り真っ直ぐという絶好のラインを残し、大槻選手にプレッシャーをかける。
それを受けた大槻選手のセカンドショットは、これまた強烈なバックスピンがかかってのチップインイーグル。「ビックリした、良いショットすぎて。ピンに当たらなかったらグリーン外に出ていたかも」と振り返る奇跡のショットで、プレーオフに決着をつけた。
大槻選手のツアー優勝は、19年の関西オープン以来3シーズンぶり2度目。昨季のメルセデス・ベンツトータルポイントで1位を獲得するほど総合力の高い選手だが、ここまで2位を7度経験するなど勝ち方に悩む日々が続いていおり、嬉しい2勝目となった。
「複数年シードをとって欧州ツアーにも挑戦したい」とこれからの抱負を語る大槻選手。この勝利で自身をつけたようだが、幕下力士にしか見えないあの団子ヘアーは、もっと改善の余地があるように思われる。
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