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中村俊輔選手 今季限りの引退へ

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稀代のレフティー

来季のJ1昇格を決めた横浜FCでプレーする元日本代表MFの中村俊輔選手が、今季限りで現役を引退することが17日に報道で伝えられた。

中村選手は日本代表やスコットランドのセルティックなどで活躍し、Jリーグの横浜FM時代にも史上初となる2度のMVPを獲得。左足を駆使したゲームメイクや、FKの名手として世界に知られた稀代のレフティーだ。

スポーツ紙の報道によると、18年に右足首の手術を受けるなど近年はケガに苦しみ、長年酷使した体はすでに限界。今年6月には再手術を受けてリハビリに励むも、今シーズンはここまで5試合の出場にとどまり、熟慮の末に引退を決断したとのこと。

Jリーグやヨーロッパで活躍

中村選手は1978年6月生まれ、横浜市出身の44歳。4人兄弟の末っ子として育ち、中学時代に当時の日産ジュニアユースに入団。しかしユースチームへは昇格できず、94年に桐光学園高校のサッカー部へ入部。3年時の全国高校サッカー選手権・準優勝で脚光を浴び、97年に横浜マリノス入りする。

マリノスでは1年目からレギュラーとして活躍し、Jリーグの最優秀新人賞を受賞。98年には初出場を決めたW杯フランス大会のメンバー候補合宿にも参加している。

2000年にはJ1ファーストステージ優勝を果し、史上最年少の22歳でJリーグ最優秀選手賞と日本年間最優秀選手賞を受賞。01年にはナビスコカップ優勝のタイトルを得た。

02年のシーズン途中にイタリアのレッジーナへ移籍。ここで3シーズンを過ごしたあと、05年7月にスコティッシュ・プレミアリーグの名門セルティックと契約。中心選手としてリーグ優勝3回、スコティッシュカップ優勝1回、リーグカップ優勝2回など、多くのタイトル獲得に貢献する。

06-07シーズンに出場したチャンピオンズリーグのグループリーグでは、強豪マンチェスター・ユナイテッドを相手に2試合で2発のFK弾。決勝ステージ進出の立役者となり、その名を世界に轟かせた。また同シーズンのリーグ戦では全選手トップの12アシストを記録。選手協会と記者協会のダブルMVPに輝き、ベストイレブンにも選出。クラブのレジェンドとして記憶を刻んだ。

09年にはスペインのエスパニョールへ移籍するも、活躍の場を与えられないまま半年余りで退団。10年2月に古巣の横浜FMへ復帰する。マリノスではキャプテンとしてチームを引っ張り、13年には天皇杯で優勝。同年のJリーグ制覇をあと一歩で逃すも、35歳で2度目のMVPを獲得する。

そのあとジュビロ磐田で3シーズンプレーし、19年7月には自身初の2部リーグとなる横浜FCに移籍。2020年シーズンのJ1昇格に貢献する。1年で降格となったが、今シーズンの再昇格を見届けて26年に及んだプロ生活に終止符を打つことになった。代名詞となるフリーキック弾はJ1通算で24本を記録。これはもちろんJリーグ最多記録である。

日本代表の10番

2000年のシドニー五輪でベスト8進出に貢献。同年のアジアカップ・レバノン大会でも主力として活躍、2大会ぶりの優勝に大きな役割を果す。特に準々決勝のイラク戦では、後方から走り込む名波にピタリと合わせた真横へのフリーキックで度肝を抜き、後々の語りぐさとなった。

日本のファンタジスタとして代表でも屈指の人気を誇ったが、トルシエ監督に冷遇され、02年日韓W杯では大会メンバーから落選。この挫折が海外挑戦へ繋がった。

このあとのジーコジャパンでは日本代表のトップ下に定着。不動の10番として数々の名プレーを生み出した。03年のコンフェデレーションズカップでは、フランス戦でFKを決めるなど3得点の大活躍。04年アジアカップ・中国大会でも大会連覇に貢献する。

05年に行なわれたコンフェデレーションズカップのブラジル戦では、強烈なミドルシュートを叩き込んで同点。勝ち越しを許した終盤にも、ポストを叩いたFKが大黒将志の同点弾を呼び込み、2-2の引き分け。世界に通用する左足キックでベストイレブンに選ばれる。

初の出場となった06年ドイツW杯は、初戦のオーストラリア戦でセットプレーから先制点を記録。しかしそれ以上の見せ場をつくれず、史上最強と期待された日本代表はグループリーグ敗退、不本意な結果に終わってしまった。

オシムジャパンや岡田ジャパンでも日本の司令塔を務めるが、度重なる故障によりパフォーマンスは低下。10年南アフリカW杯の大会を直前に守備的戦術への変更が行なわれ、中村選手はポジションを失ってしまう。

日本は2大会ぶりのベスト16に進むも、自身の出番はオランダ戦で途中出場した1試合のみ。W杯終了後には、11年間務めた代表から退くことを表明する。代表では98試合に出場、24ゴールを記録した。

中村選手はすでにB級コーチライセンスを取得済みで、現役引退後は指導者としての活躍が期待される。

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