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BS1「スポーツ × ヒューマン」田中 碧

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代表随一の頭脳派

14日に放送されたBS1『スポーツ × ヒューマン』は、【 “日本の頭脳” さらなる進化へ ~サッカー日本代表 田中 碧~ 】。W杯アジア最終予選で日本の救世主となりながら、厳しいレギュラー争いを強いられる「代表随一の頭脳派」田中選手の進化する姿を追う内容。

現在ドイツ2部リーグ、デュッセルドルフでプレーする田中碧。試合をコントロールしながら攻撃を組み立てるチームのキーマンとして活躍中だ。

田中選手がゲームメイカーとしてその名を高めたのが、7回目のW杯出場を懸けたアジア最終予選。日本は最初の3試合を終えて1勝2敗、予選敗退の瀬戸際に追い込まれる。

その日本を蘇らせたのが、4試合目のオーストラリア戦に3ボランチの一角として抜擢された田中選手だった。試合開始8、南選手からのパスを見事に決めて先制ゴール。さらに守備に攻撃にと奮闘し、日本を2-1の勝利に導いた。

これでチームの流れは一変し、このあと田中選手の先発した試合で6戦6勝。日本は無事本大会出場を決めた。

田中選手が武器とするのは、数手先を読んでのゲームの組み立て。攻撃では相手を誘う動きからスペースにパスを出してチャンスを演出。守備でも常に周りの状況を把握し、パスコースを読んでのインターセプト。ピンチの芽を摘んだ。

田中碧の「先を読むプレー」

川崎フロンターレの元チームメート、中村憲剛さんも田中選手の「ゲームの流れを読む力」を高評価。その “先を読むプレー” が育まれたのが、小学校3年で入団したフロンターレのジュニアユース時代。体の小さかった碧少年は、身体能力やフィジカルの弱点を補うため「止めて蹴る」の基本動作を磨いた。

そんな地道な反復練習を重ね、“素早く正確なパス” を出すのに必要な技術を身につけて、18歳でトップチーム昇格。フロンターレの中心選手だった憲剛さんは「線は細かったが、センスに優れていた」とその時の印象を語る。

しかし昇格後の2年間は、わずか4試合の出場と伸び悩み。そこでプロでの生き残りを懸けて身につけた武器が、「先を読んでプレーする」ことだった。

ここで役立ったのは、あの「止めて蹴る」の基本技術。視線が足元ではなく常に前へ向けられているため、素早く周囲の状況を把握しながら正確なパスを出すことができるのだ。

進化への模索

21年に移籍したデュッセルドルフで主力を務めるようになった田中選手だが、1部昇格を争う強豪相手のゲームでは不本意な内容。大事な試合を落としてしまい「難しいですねサッカーって。難しい」と、実力不足を実感した様子。

チームの監督も「碧は才能に恵まれた選手だが、得点能力に欠けている」と手厳しい評価。田中選手への高い期待の裏返しといったところか。また代表でもレギュラーのポジションを奪われてしまい、より一層の進化が求められるようになる。

敗戦の翌日には、ブンデス1部で活躍する遠藤航選手や鎌田大地選手のプレーを録画観戦。「ライバルへの意識は全然ありますよ。現時点での差は自分が一番感じている」と模索の日々は続く。

ワールドカップへの試練

9月に行なわれた代表の強化試合、2-0と快勝したアメリカ戦では出番なし。続くエクアドル戦でサブメンバー構成の一員として先発するが、0-0と苦戦して結果を残すことができなかった。

それでも合宿に現れた元日本代表キャプテン、長谷部誠選手の「ひとりひとりの選手が価値を持つ。それぞれのサッカー選手像を築いて欲しい」の言葉を聞き、自分を見失っていたことに気づいた田中選手。「 “自分がこうであらねばならない” にとらわれ過ぎていた。何かを築いていくことの方が重要だ」と、新たな目標を見つけた模様。

所属のクラブに戻った最初の試合では、正確なパスで攻撃を組み立てるだけでなく、何度もゴール前へ走り込んでの積極的な仕掛け。「リスクを負ってでもゴールを狙う」の姿勢で待望の得点を記録し、またひとつステージを上げた。

「ひさびさに悔しい、自分自身に悔しい。これを乗り越えるために、自分に言い続けてやるしかない」と自らを励ます田中選手。ワールドカップへの試練の道が、田中碧の進化を促す。

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