今大会優勝候補の一角であるアルゼンチンは、グループCの初戦でサウジアラビアと対戦。メッシのPKで先制しながら、痛恨の逆転負けとなった。
試合開始から余裕のパス回してゲームを支配するアルゼンチン。開始直後に放ったメッシのシュートはサウジGKオワイスに防がれるも、10分にはCKの場面でパレデスがファールを受けてPK。これをメッシが落ち着いて沈めて先制、アルゼンチンの圧勝が予感された。
22分にはロングボールに抜け出したメッシがネットを揺らすが、これは副審が旗を上げてオフサイド。28分にもメッシのスルーパスに反応したLa・マルティネスがゴールを決めるも、VAR審議。すると「セミ・オートメーテッド・オフサイド・テクノロジー」による確認が行なわれオフサイド、ゴールは取り消された。
さらに35分にもメッシのパスからLa・マルティネスがGKオワイスを抜くも、これまたオフサイドでノーゴール。このまま1-0で前半を終える。この3つのオフサイドのうち、ひとつでもゴールが認められていたら、このあとの展開は大きく変わっていただろう。一方のサウジは、チームの司令塔アルファラジが負傷のため前半で交代となり、いよいよ難しい状況に追い込まれたかに思えた。だが後半が始まると一気に攻撃のスイッチが入り、48分には鋭い縦パスから最後はシェヘリが流し込んで同点。なんとこれがサウジの初シュートだった。
さらにその5分後、クリアのこぼれ球を拾ったサレム・アルドサリが右足を振り抜いて強烈なシュート。GKエミリアーノ・マルティネスの手をかすめてボールはネットに突き刺さった。
このあとサウジは守りを固めて必死の防戦。終盤に焦りが見えたアルゼンチンのシュートは精度を欠き、メッシのダイビングヘッドも報われず無得点。1-2と思わぬ逆転負けを喫してしまった。
W杯初戦でアルゼンチンが敗れたのは、90年イタリア大会のカメルーン戦以来32年ぶり。それでもこの時はマラドーナを擁して決勝まで進んでおり、最後のW杯となるメッシが真価が問われる時を迎えた。
かたや、歴史的大金星を挙げたサウジアラビアは有頂天。同国のサルマーン・ビン・アブドゥルアズィーズ国王の命により、試合翌日の23日が祝日となったそうだ。
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