UEFAチャンピオンズリーグ22-23の決勝が11日にアタトゥルク・オリンピック・スタジアム(トルコ・イスタンブール)で行なわれ、インテル・ミラノに1-0と勝利したマンチェスター・シティーが大会初制覇。今季プレミア優勝、FAカップ優勝と合わせてのトレブル(3冠)を達成した。
戦前は圧倒的有利が予想されたシティーだが、インテルの積極的なプレスに苦しみ攻撃の形がつくれない。ようやく前半27分にパスが繋がってハーランドの決定機が訪れるが、GKオナナに阻まれてチャンスを逃す。そして36分にはデ・ブライネが右脚を痛めて負傷交代となり、シティーのCL初制覇に暗雲が漂う。
しかし0-0で折り返した後半の68分、アカンジのパスに反応したベルナルド・シルバが右サイドを深くえぐって折り返し。相手DFに当たってこぼれたところを、正面に走り込んできたロドリが右足で叩き込んで待望のゴールが生まれた。
直後の70分にはインテルが反撃を仕掛け、ディマルコが頭で放ったシュートはバーを直撃。そのこぼれ球に詰めたディマルコが再びシュートを放つも、味方のルカクに当たってしまい同点とはならなかった。
その後もインテルに何度か好機が訪れるが、ルカクのシュートが決まらずチャンスを逸し続ける。カタールW杯で精彩を欠いたルカクは、CLの大舞台でもブレーキとなってしまった。
後半アディショナルタイムには、インテルCKからのヘディングシュートを、シティー守護神エデルソンがナイスセーブ。最後まで相手の得点を許さず、シティーが1-0と競り勝って悲願のCL初優勝を成した。
これでシティーはプレミア優勝、FAカップ優勝と合わせた主要タイトル3冠を達成。イングランド勢としては、98-99シーズンのマンチェスター・ユナイテッドに続くトレブルの栄冠だった。就任7季目のペップ・グアルディオラ監督自身にとっても、バルセロナを率いた08-09シーズン以来2度目となる3冠。異なるクラブでの達成は、史上初の快挙となった。
大会得点王に輝いたのは、12ゴールを挙げたシティーのハーランド。22歳の若さにして、ドルトムント時代2季ぶり2度目となる得点王を獲得。さらに今回はCL初優勝というビッグタイトルも得て、大物ぶりを見せつけた。
一方で来季からはC・ロナウド、メッシ、ベンゼマ、イブラヒモビッチといった2010年代を飾ったビッグネームたちが欧州の舞台から姿を消すことになり、新旧交代を感じさせる大会となった。
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