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未来へのリスタート「2021・森保一監督の決意」

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『SAMURAI BLUE 未来へのリスタート 2021・森保一監督の決意』

令和3年元旦放送のBS1『SAMURAI BLUE 未来へのリスタート 2021・森保一監督の決意』は、コロナ禍による活動制限に直面したサッカー日本代表に取材した番組。唯一世界と向き合った欧州強化試合で、森保監督と選手たちは何に苦闘し、何に向き合ったのかを追ったスポーツドキュメントだ。

コロナ禍により長らく停止していた日本代表の活動だったが、10月と11月の欧州遠征でようやく4試合の強化試合が行われた。そこで浮き彫りにされたいくつかの弱点、日本代表と森保監督はその課題をどう克服するのかを探る内容。

そして欧州組を集めて行われた、活動再開の第一弾となる10月9日の強化マッチが、身体能力に優れたアフリカの雄、カメルーンとの試合だった。

もどかしかったコートジボワール戦

準備期間が2~3日という日程の厳しさから精彩を欠く日本は、パスが繋がらず攻撃を組み立てられない。立ち上がりからミスが続いて連携が悪く、守備陣の動きも鈍くて相手に余裕のボール回しを許してしまう。試合は0-0のスコアレスドロー、選手たちももどかしさを感じる内容で、好守に課題を残す結果となった。

森保監督は吉田麻也と柴崎岳を中心に守備の修正を図り、4日後の試合に備えた。コートジボワール戦は素早い寄せで相手の自由なプレーを許さず、前の試合とは見違えるような動き。後半、守備固めで投入した植田直通が決勝点を挙げ、1-0の勝利を収める。

いぜん得点力不足という課題は残ったものの、守備の点では高い修正力を見せて「粘り強くタフに戦う」のテーマには一応の回答を出した形となった。

物足りない内容のパナマ戦

11月に行われた欧州遠征で取り組んだテーマが「攻撃の改善」。10月の試合ではロングボールからロストして停滞する場面が目立ったため、丁寧にボールを繋いでゲームの支配力を高め、チャンスを増やしていこうというのが森保監督の意図だ。

だが13日のパナマ戦、日本は格下相手にふがいない内容で前半は無得点に終わる。そこで後半開始から遠藤航を投入すると、ボランチの彼が起点となって日本の攻撃が活性化、敵陣深くまで攻め入り始めた。61分には遠藤の正確な縦パスから久保建英のワンタッチプレー、サイドから駆け込んだ南野拓実が倒されPKを得た。

これを南野自身が決めて先制した日本。だがその後も惜しいチャンスがありながら、追加点は生まれなかった。1-0と勝利はしたものの、記録した得点はPKによる1点のみ、まったく物足りない結果となってしまった。

課題が浮き彫りになったメキシコ戦

年内最期となる17日のメキシコ戦、日本はDFの選手が高い位置を保ち、チーム全体で攻め込んでいった。「今までで一番良いパフォーマンス」の内容で前半はメキシコを圧倒、だが原口元気の強烈なミドルシュートと、鈴木武蔵の1対1のシュートは名手オチョアに防がれ、日本は絶好の得点機を活かせなかった。

霧が立ち込み始めた後半に状況は一変。ギアを上げたメキシコに対し、日本のプレスは効かなくなり、攻め込まれてしまう展開となった。そして63分にボールを奪われた場面から失点、反撃に出る日本だが、相手の激しいプレスからカウンターを仕掛けられ、追加点を許してしまう。

結局メキシコに0-2の完敗。日本にはチャンスを逃さない決定力のなさ、劣勢となった試合の流れを変える対応力の未熟さ、90分を戦い抜くインテンシティー(プレーの強さ)不足という、深刻な課題が残された。

今後に向けては、4バックと3バックの併用で戦術の幅を拡げ、世代間の融合を図ることで代表の強化を目指す森保監督。だがこの4試合を見ていると、本当に代表は強くなるのかという一抹の不安が拭えないのも事実だ。

2021年は3月と6月にWカップ・アジア2次予選が行われ、7月には東京五輪が開催される予定。まさその真価が問われる年になるが、森保ジャパンに残された時間は決して多くはない。

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