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ネバーセイ・ネバーアゲイン / カジノロワイヤル

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ショーン・コネリーへのオファー

『ネバーセイ・ネバーアゲイン』は、『サンダーボール作戦』の映画化権を持っていたケヴィン・マクローリーが、83年に製作したボンド映画の番外作品である。『サンダーボール作戦』をイオンプロと共同製作した10年後、マクローリーはリメイクをショーン・コネリーに持ちかけ、コネリーが製作と脚本に関われるならと興味を持ったことからこの企画が動き出した。

マクローリーはジョン・ル・カレと並ぶスパイ小説の巨匠レン・デイトンとの共同脚本で、ジェームズ・ボンド主役の『WARHEAD(弾頭)』を書き上げる。だが『サンダーボール作戦』のストーリーを大幅に越えた内容が、マクローリーの権利を逸脱しているとしてイオンプロから訴えられてしまった。

このことから最初の脚本は破棄され、法的に触れない範囲で『サンダーボール作戦』のシナリオ書き換えが行なわれる。この企画に関わっていたコネリーは当初、自分は製作・総監督に専念するつもりでボンド役に別の俳優を起用する考えを持っていた。

『ネバーセイ・ネバーアゲイン』製作のいきさつ

そして『ユア・アイズ・オンリー』のあと、ロジャー・ムーアがイオンプロの007シリーズ降板を表明すると、個人的に親しかったコネリーは彼にこちらのボンド役を依頼する。次作『オクトパシー』には新しいボンド役が決まりかけていたが、この話を知ったイオンプロとMGMはムーアに破格のギャラを提示、ムーアはシリーズを続けることになった。

ここに至りコネリーは、ミシェリーン夫人の「ネバーセイ・ネバーアゲイン(二度とやらないなんて言わないで)」の言葉を受け、ボンド役への復帰を決意する。そしてその妻の言葉をタイトルに、番外のボンド映画が作られることになった。

『ネバーセイ・ネバーアゲイン』の製作にあたり、過去007シリーズに関わった監督やスタッフに声がかけられた。だが結局『サンダーボール作戦』で水中撮影を担当したスタッフが参加しただけで、監督もスターウォーズ・シリーズの監督、アービン・カシューナーが起用される。

ボンドガールはキム・ベイシンガー

ボンドガールにはキム・ベイシンガーが抜擢され、彼女の出世作となる。他には、当時無名だったローワン・アトキンソンも出演している。(アトキンソンはのちに『ジョニー・イングリッシュ』シリーズで、ボンドをパロディ化したスパイ役を演じた)

この映画には、権利関係のもつれから本家のシリーズで使えなくなったスペクターとブロフェルドが登場し、ショーン・コネリーも往年の勇姿を見せた。

だがやはり、慣れ親しんだ本家007のスタイルや英国的な洒脱さには欠け、作品全体に漂うまがい物感が拭えない。それでも『ネバーセイ・ネバーアゲイン』は『オクトパシー』に少し届かなかったが、83年のヒット作となった。

007シリーズのパロディ コロンビア版『カジノロワイヤル』

イアン・フレミングが英国諜報員の活躍する小説『カジノ・ロワイヤル』を53年に発表すると、たちまち評判となり翌年にはアメリカでテレビドラマ化される。その時フレミングが売り渡した小説の映像化権を、巡り巡ってコロンビア映画が所有することになる。

そしてイオンプロの007シリーズが大評判となったことから、その人気に便乗しようとコロンビアが権利を持つボンド映画の企画が持ち上がった。原作をそのまま映画にしても、本家のシリーズに見劣りすると判断したコロンビアは、極上パロディとしてのスパイ映画を作ることを思いつく。それが67年公開の『カジノロワイヤル』だ。

この映画はイオンプロの007シリーズを茶化した内容で、「ひとりのボンドじゃ手に負えない」とか「セックス軽業師のあの男」といった本家を意識したセリフが出てくるほか、“ドクター・ノア”なる人物も出てくる。

パロディながらキャストは超豪華

映画の中では、ボンド郷を演じるデヴィッド・ニーブンを初め、ピーター・セラーズやウルスラ・アンドレスなど複数の登場人物が、007/ジェームズ・ボンドを名乗っている。

他の出演者も(カメオを含め)オーソン・ウェルズ、ウディ・アレン、デボラ・カー、ウイリアム・ホールデン、シャルル・ボワイエ、ジャン=ポール・ベルモンド、ジョージ・ラフト、ピーター・オトゥールと、コメディ映画としては超豪華だ。

ジョン・ヒューストンなど5人が監督を務めたが、船頭がおらず内容は支離滅裂なものとなる。度重なる脚本の書き換えとトラブルにより、撮影日数が伸びて予算も大幅に超過、製作費は1200万ドルに及んだ。ちなみに、同時期シリーズ最高のスケールで作られた『007は二度死ぬ』は製作費950万ドルだ。

ただ、壮大なパロディと考えればそれなりに楽しめる作品で『オースティン・パワーズ』シリーズにも影響を与えることになる。

コロンビア映画がソニーの傘下に入ると、映画化権は007シリーズを配給してきたMGM/UAに移り、06年にダニエル・グレイグ主演の『カジノロワイヤル』が作られた。そのあと、イオンプロとマクローリー遺族との間で和解が成立、15年にはブロフェルドが登場する『スペクター』が製作されている。

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