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BS1「スポーツ × ヒューマン」アンドレス・イニエスタ

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世界的名選手のJリーグ入り

24日放送のBS1『スポーツ × ヒューマン』は、【 永遠の ”キャプテン”  ~ アンドレス・イニエスタ】 ヴィッセル神戸で5年を過ごし、日本の地で有終の美を飾るかに思えた世界のレジェンドが、今季半ばにしての退団という決意に至った背景に迫る内容。

FCバルセロナ、そしてスペイン代表の主力としてラ・リーガ優勝、国王杯優勝、欧州チャンピオンズリーグ優勝、FIFAクラブW杯優勝、FIFAワールドカップ優勝、欧州選手権優勝と、ありとあらゆるビッグタイトルを手中にしてきたイニエスタ。

そんな数々の実績を残して34歳となった世界的名手が神戸にやってきたのは、決して強くはないヴィッセルをJリーグチャンピオン、さらにアジア制覇へ導いて欲しいという三木谷オーナーの熱い言葉に心動かされたからだった。

イニエスタの苦悩

スペインで見せたプレーの輝きは日本でも色あせることなく、2年目からはキャプテンを務めてチームを牽引。20年1月にはクラブの初タイトルである天皇杯優勝の原動力となった。

これでアジア・チャンピオンズリーグへの出場権を得て、さらなる目標に向かって歩みを進めるイニエスタ。ところがチームはコロナ禍による調整不足もあり、イニエスタを含む怪我人続出でJリーグの成績は低迷。わずか4ヶ月の間に監督が3人交代し、そのたびに変わる方針で神戸は迷走状態となる。

するとチームの中心であるはずのイニエスタにも起用法に変化が生じ、後半間もない時間で交代させられる場面が増加。普段は温厚なイニエスタが苛立ちを露にすることもあった。

また大事な一戦となったACL決勝トーナメント1回戦・横浜Fマリノス戦では、屈辱のベンチスタート。結局イニエスタが一度もピッチに立つことなく試合に敗れ、世界で輝いてきた男のプライドは傷ついてしまう。

ストレスを抱えたイニエスタは信頼するマネージャー、ジョエル・ボラスに本音を吐露するが、話の噛み合わなさに最後はあきらめ顔。日本のレジェンド三浦知良との対談では「君の望む年齢までプレーできるよ」と激励されるも、彼が特にそこを目指しているわけではなく、不満解消の助言とはならず。家族との癒しの時間に救いを求めるしかなかった。

神戸の伝説

こうして日本での5シーズン目となる2023年を迎えたイニエスタは、かつての輝きを取り戻そうと意気込みを新たにする。しかし前年途中から指揮を執る吉田孝行監督のもと、チームの戦術は一新。開幕からのスタートダッシュで首位を快走する神戸に、戦術の軸から外れたイニエスタの出番は無くなっていた。

自分の思いと現実とのギャップに悩みを深めるイニエスタ。そして考え抜いた末に彼の出した答えが、神戸を退団しての現役続行だった。そしてチームメイトを前に「ここで辞めるつもりだったし、こういう形でヴィッセルを去りたくはなかった。だが自分はサッカーを続けていきたいし、最後までプレーしながら引退できる場所を求めたい」と正直な気持ちを語る。

神戸サポーターに愛された男のラストマッチとなったのが、7月1日に行なわれたホームでのコンサドーレ札幌戦。久しぶりの先発ながら、最後まで全力を尽くしてらしさを発揮したイニエスタは、後半12分に交代。惜別の拍手で送るサポーターたちに、深い一礼で答えた。

チームメイトの武藤嘉紀選手は「プロフェッショナルとしてあり方、勝者としてのメンタリティを学んだ」と言い、酒井高徳選手は「何度も世界の大舞台を経験した彼のやり方を見習いたい」とコメント。また多くのサポーターに喜びと勇気を与えるなど、イニエスタは神戸に大きな物を残した。

試合後のセレモニーでは、「また日本に帰ってきます。ここは私たちの故郷だから」と誓いのスピーチ。一体となったサポーターから感動のチャントを贈られたイニエスタは、新たな伝説のために日本を去って行った。

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