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「サッカーの園 ~究極のワンプレー~」ジャイアントキリング

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JFLホンダFCのジャイキリ

15日放送のBS1『サッカーの園 ~究極のワンプレー~』、今回のお題は【ジャイアントキリング】 カタールW杯でも日本代表が見せてくれた、格上を倒すという予測不能なドラマの神髄に迫る内容。

そのドラマを体現したゲストとして佐藤寿人さんと小島伸幸さん、そしてスタジオ初登場の坪井慶介さんが参加。【スピードスター】の回でサイコパスぶりをカミングアウトした坪井さんが、再びその狂気を見せつける・・かも。

最初のノミネートは、JFLに所属する企業チームのホンダFC。天皇杯で格上Jリーグクラブを19回撃破するなど、「最強のアマチュア」と呼ばれるジャイキリ軍団だ。

ホンダFCの選手たちは、エースFWの富田湧也さんを始め部員25名全員が自動車工場で働く会社員。突出した選手はいないものの、毎年の入れ替わりが少ない結束力がチームの強み。そしてその結束力を生むのが、社会で通用する人間性を重視した選手選びだという。

その「究極のワンプレー」が、19年天皇杯4回戦・浦和レッズとのアウェーの試合。前年天皇杯王者の浦和を相手に、チーム一丸で攻撃を仕掛けるホンダFC。そして0-0で迎えた後半の37分、Pエリアに切り込んだ佐々木俊輝のクロスに富田がドンピシャと合わせて先制。長年ともにプレーしてきたという、阿吽の呼吸と信頼感から生まれたジャイキリだ。

この【人間性と結束力で戦うジャイキリ軍団】が、1番目のエントリー。

地域リーグ・関西1部 おこしやす京都のジャイキリ

2番目のノミネートは、地域リーグ・関西1部のおこしやす京都AC。21年の天皇杯ではJ1サンフレッチェ広島を5-1とコテンパン。サンフレッチェOBの佐藤さんを嘆かせたチームだ。

そのジャイアントキリングの立役者となったのが、戦術分析官の龍岡歩たつおかあゆむさん。中学生の時に開幕したJリーグにハマり、ビデオデッキ5台とモニター2台を駆使してプレーを徹底分析。27歳でサッカーショップに就職し、店のブログに試合分析を投稿すると、2014年にはJ3藤枝の分析官に抜擢。実技経験はないものの、確かな戦術眼を持つという異色の人材である。

天皇杯の試合では、どれだけ選手を入れ替えてくるか相手の立場に立って予想。広島はリーグ戦から11人全員を入れ替えてきたが、龍岡さんは過去のデータでそのうち9人を的中させたという。

さらに3バックの左には、DFが本職でない選手を入れてくるのも想定内。その弱点を意識して進めた前半の28分、ゴール前の左に空いたスペースを突いて京都が先制する。

そして「究極のワンプレー」が生まれたのはその10分後。京都FWの2人が自陣の右側に下がると、それにつられて広島DFの2人が前へ動く。すると本職ではない広島DFと京都FWが1対1となったのを狙い、一気の速攻で追加点。意図ある動きが有利な状況をつくり、得点の可能性を広げたのだ。

ビハインドを背負った広島は、後半に攻撃の選手を大量投入。だがこれも龍岡さんの想定通りで、前掛かりになった相手の裏を突いて3点を追加。龍岡さんの緻密な分析が、大量得点によるジャイキリを生み出した場面だ。

この【龍岡分析官の緻密な戦略で J1広島を圧倒】が2番目のエントリー。

ジャイキリ名場面3題

続いてのコーナーは、ゾノファミリーによる「ジャイキリ名場面」。まずは佐藤さんが選ぶ17年天皇杯・2回戦、J1仙台と筑波大学の試合。いまや世界に名を馳せるドリブラー、三笘薫が単身50mを駆け抜けてのゴール。日本のサッカー界に衝撃を与えたジャイキリ名場面だ。

坪井さんが選んだのは08年天皇杯・2回戦、松本山雅(地域リーグ)とJ1浦和の試合。松本山雅のルーツは、松本市内の小さな喫茶店。その “山雅” という店の常連客で結成されたのが、松本山雅の始まりとのこと。

40年以上にわたって下位カテゴリーでくすぶっていた松本山雅の大きな転機となったのが、09年天皇杯での浦和との一戦。ゲストの坪井さんも出場していた試合である。

アマチュア選手が大半の松本山雅は、その坪井さんが油断するDFの隙を突き、キャプテン柿本倫明が裏を取ってループシュートでの先制点。さらにスーパー店員の阿部琢久哉が追加点を決め、2-1の勝利。なにくそ精神でジャイキリを果した松本山雅は、その後わずか6年でJ1へ上り詰める。

そして選手時代の小島さん自身が体験したのが、04年天皇杯・5回戦、J1王者横浜FMとザスパ草津(JFL)の試合。ゲームはザスパが先制するも、その後同点に追いつかれ、加えて2人が退場となるという厳しい展開。さらに延長に入ると守護神の小島さんが右膝を負傷。ザスパは絶体絶命のピンチに追い込まれた。

それでも小島さんは執念で立ち上がると、膝の痛みを堪えてゴールを死守。その闘志が仲間の奮起を促し、格下ザスパがまさかのVゴール。9人の劣勢から勝利をつかみ取った。38歳の守護神が奇蹟のジャイキリを起こした場面だ。

名場面のコーナーからは【三笘薫を擁した筑波大学】【ジャイキリきっかけでJ1に 松本山雅】【男・小島が魅せたザスパ草津】が3、4、5番目のエントリー。

市立船橋のジャイキリ未遂

そして最後に佐藤さんが「ジャイキリに近い印象の試合」として紹介したのは、03年天皇杯・3回戦の横浜FMと市立船橋高校の試合。市船はインターハイ優勝4回、全国高校選手権優勝4回を誇るサッカーの名門校。この年は超高校級FWのカレン・ロバートを擁し、全日本ユース選手権で優勝。当時世代最強チームと謳われていた。

それでも対戦相手の横浜FMは、03年のJ1リーグを完全制覇した絶対王者。市船にとって勝利は二の次で、強豪の胸を借りる一戦となった。果たして試合は横浜FMがたちまち2点をリード。だがこれで生まれた横浜FMの油断と、市船の「負けて当たり前」の思いっきりが劇的展開を呼び起こす。

後半24分、市船セットプレーからのクロスが相手キーパーのミスを誘い1点を奪取。ここからゲームの流れは市船に傾き、「究極のワンプレー」が生まれる。それは後半39分のこと、市船がスローイングの流れで一気にカウンター。カレン・ロバートが緩急を使ったドリブルでDFラインを突破し、そこからの折り返しで同点弾が決まった場面だ。

試合は延長戦に突入するも決着はつかず、勝負の行方はPK戦へ。だがここでプロとの実力差を見せつけられ、1-4の結果。市船があと一歩でジャイキリを逃すも、実質は勝者と言える内容だった。

この【J1王者を追い詰めた高校生】が6番目のエントリー。

選考委員長の前園さんも「高校生が夢を与えてくれた」との理由で、これを【究極のジャイアントキリング】に選出。まさに大番狂わせが起こりやすいサッカーという競技の、醍醐味を味合わせてくれた回となりました。

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