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映画監督 ノーマン・ジュイソンさん死去

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テレビ界出身の名監督

『夜の大捜査線』『屋根の上のバイオリン弾き』『月の輝く夜に』などの作品で知られる映画監督のノーマン・ジュイソンさんが、20日にロサンゼルスの自宅で亡くなったことが米メディアから報じられた。享年97歳。

ジュイソンさんは1926年生まれのカナダ・トロント出身。トロント大学のヴィクトリア・カレッジに通い、演劇の脚本・演出に携わりながら修士号を取得。卒業後はイギリスに渡り、BBCテレビで役者やライターの仕事をするなど下積み時代を過ごす。

1951年にはカナダに戻り、CBCテレビの立ち上げ準備に参加。52年に同局が開設されると、プロデューサーとしてバラエティ、ミュージカル、ドラマなどを担当した。

その仕事ぶりが認められ、58年にはアメリカのCBSテレビと契約。ジュディ・ガーランド、ハリー・ベラフォンテ、アンディ・ウィリアムス、フランク・シナトラらのショー番組を手がけ、優れた手腕を発揮。エミー賞を3度受賞する。

『夜の大捜査線』でアカデミー作品賞

このテレビマン時代に知り合ったトニー・カーティスの推しを受け、62年に『40ポンドのトラブル』で映画監督デビュー。このあといくつかのコメディを発表した後、65年にはスティーブ・マックイーン主演『シンシナティ・キッド』を監督。ギャンブラーのシリアスな姿を描いた作品は評判を取り、自身の出世作となった。

67年にはシドニー・ポワチエ、ロッド・スタイガー主演『夜の大捜査線』を監督。公民権運動が盛り上がっていた当時の世相を背景に、人種の対立と融和を描いた刑事ドラマは高い評価を受け、アカデミー賞の作品賞など5部門を受賞。一流監督の仲間入りをする。

これ以降も『屋根の上のバイオリン弾き』(71年、アカデミー賞8部門ノミネート)『ジーザス・クライスト・スーパースター』(73年)『ローラーボール』(75年)『ジャスティス』(79年)など多彩な作品群を発表。

80年代に入りスランプの時期を送るが、87年のロマンチック・コメディ『月の輝く夜に』はアカデミー賞主要5部門にノミネート。3度目のノミネートとなった監督賞は逃すも、主演女優のシェールと助演女優のオリンピア・デュカキスがオスカーを獲得。彼にとって久々の会心作となった。

90年代も監督・プロデューサーとして精力的な活動を続け、90年に発表した『ザ・ハリケーン』ではデンゼル・ワシントンがアカデミー賞主演男優賞にノミネート。77歳で発表した『ステートメント』(03年)が最後の監督作品だった。

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